また明日、同じ食卓で (ページ10)

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チリンチリン、とドアベルが音を立て、とうとう僕1人になってしまい、ソファにぐったりともたれ掛かる。色々考えたりしたって、結局僕だってお腹がすいて堪らなかったのだ。

薄暗いスペース、大人数用の広いテーブル、全部全部、ご飯も一緒に食べるヒョン達もいないってのに。

馬鹿みたいだ。

「…おなかすいた」

ソファで寝っ転がっていると、徐々に眠気がやってくる。
昨日は1パックだけ。今日は何も食べなかった。明日は…2パック、いや1パックでも食べられたらいいな。

希望的観測は、希望に過ぎない。

この暮らしをするうち、それは脳みそに刺青を入れるように、当たり前のこと、そういう風に理解した。それでもまだ、馬鹿な僕は、みんなでお腹いっぱいに食べられる、そんな幸せな未来を、捨てきれないでいる。

あーあ、トッポッキが食べたい。

もう普通の料理の味も名前も全然覚えていないけど、トッポッキだけはかすかに覚えてる。
ずうっと昔に食べた、あの味をもう一度だって食べられたら、…。

呟いて目をとじると、するすると体から力が抜けていく。
寝てしまえば何も感じないのは、寝ることのいいところだ。

…次に目が覚めたときは、…。

苦しい明日を想像し終える前に、思考が溶けていくのがぼんやりと分かった。