また明日、同じ食卓で (ページ8)

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玄関とリビングに防犯カメラを取り付けて動作を確認していたら、1日が終わってしまった。

しかし、のうのうと眠りにつく訳にはいかない。

電気をつけてエプロンをかけて、食材を目一杯に広げる。料理をするのだ。

家の中を探したが、金銭や物がなくなっている感じはなかった。盗まれた(疑惑がある)のはトッポッキとビスケット、どちらも食べ物だ。

なので原始的ではあるが、豪華な食事を用意してみようと考えた。

腕まくりをしてキッチンに向き合うと、なんだかやる気もわいてくる。

キムパプ、キムチチゲを作って、トッポッキとキムチ、漬物を出して、ご飯もたっぷり3合炊いて、スーパーで買ったピザも並べて、あれもこれもと置いていったらあっという間にテーブルが隙間なく料理で埋まった。

これだけあれば十分。もくもくと湯気がたちのぼり、自分で言うのもなんだがとっても美味しそうな匂いがあたりに充満している。

「よし…」

あとは寝る、だけ。

寝室だとなんだか落ち着かない、というか寝付けない気がして、リビングのソファで眠ることにする。
冷めていく料理たちに申し訳なさを覚えつつ、今日防犯カメラに映るであろう犯人像を思い浮かべる。

きっとこんな田舎にくるくらいだから、強盗だろう。でも大した物を盗んでいないとなれば計画的な犯行とも思える。どちらにせよ、私は犯人が屈強な男性だった場合を考えなければならない。最悪の場合は…正当防衛、なんて考えたところで、眠気がやってきた。

不安や色々のネガティブな考えも、眠気と共に流されていく。
最悪なことになりませんように…。そう思いながら、静かに瞼を閉じる。