その41 ページ42
追加分を温めようと調理室に戻った。けれど先客がいたらしい
「懐かしいねこれ。怪我した時いっつも食ってたな〜これぞ庶民の味」
『それ褒めてんの?貶してんの?』
食うのか文句を言うのかどっちかにしろよ。悟が呑気にここに居るということは、教師陣での会議も終わったのだろう
『…で、どうだった?』
「何人か死んでるけど、一応生徒は無事。お前が必死にあの呪霊を止めてたおかげだろうな。被害は最小限にとどまったよ」
『あいつが主犯みたいだからね。多分盗まれたのは特級呪物…』
「あぁ、両面宿儺の指と呪胎九相図。指まで持っていったのが引っ掛かるよな」
確かに。虎杖君の強化を危惧したのか、あるいは自分達の強化に使うのか。ある程度予想はつくが腑に落ちない……捕らえた呪詛師もただ協力していただけみたいで、本来の目的は知らないそうだ
「ま、大丈夫っしょ。取り敢えず交流会も続けるつもりだし……どうする?見てくか?」
『遠慮しとくよ。さすがに丸2日も居なけりゃ親も心配するし。後はアンタらでどうにかして』
そろそろ帰らなきゃな。"お友達の家にお泊まり"と偽っているのでバレない内に早く帰らなきゃ……最寄駅まで母親が迎えに来てくれるらしい。
「んじゃ、帰る前にちょっと付き合えよ」
『………どこに?』
「来たら分かる」
・
・
悟の後をついて行くこと数十分。到着したのは小高い丘の上だった。高専から少し離れたこの場所からは雄大な景色が一望できる……静かで、綺麗で。初めて来たけど気に入った
そして目の前にぽつんと建てられた墓。何となく察しはついた
「……これ、何だか分かる」
『…………私のお墓?』
「そ。家の墓に入れられるの嫌だろ?ここなら誰にも邪魔されず安らかに眠れると思ってな…感謝しろよ」
墓には"禪院A"と私の名前が彫られていた。死んだ後…悟と硝子が作ってくれたのだろう。供え物もきちんと置いてあるし花も枯れてない。きっと、2人が来てくれていた
「……どう思う?」
『え、良いですねって事?』
「違ぇよバカ」
じゃあなんだよ。自分の墓見てどうリアクションを取ればいいか分からず、こんなにご立派に作ってくれてありがとうくらいの感想しか出てこない
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チョコ&ピーナッツ(プロフ) - t03piさん» ありがとうございます!!続編の方でも宜しくお願い致します🥰 (2022年1月6日 18時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
t03pi - 更新されてるぅ...嬉しい!!( ;∀;)応援してます!!!!!続編見てきます!!!!! (2022年1月6日 1時) (レス) id: 3af77494df (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - まっちゃさん» ありがとうございます!!呪術の映画見てモチベーション上がったので暫く更新が早いと思います!(笑)頑張ります! (2021年12月31日 11時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - リズさん» ありがとうございます!!特に設定をこだわって作ったので、そう言って頂け光栄です! (2021年12月31日 11時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - 葉月さん» ありがとうございます!! (2021年12月31日 11時) (レス) @page36 id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョコ&ピーナッツ | 作成日時:2021年6月16日 16時