その4 ページ5
──散策を続けていた最中、後方から"せんせー"と呼ばれ悟が足を止める。ああそうか、あの悟が先生やってるんだっけねぇ……こいつには不釣り合いすぎる敬称に肌が粟立つ。
「せんせー、その子誰?せんせーの知り合い?」
足音が3つ。ピンク髪の男の子が1人、茶髪の女の子が1人、黒髪の男の子が1人。勿論私は初対面である。
彼らの言う通り、小学生がこんな場所に来ていたら疑問に思うのも無理はない。明らかに学校帰りに寄りましたって格好だもの。ピンク髪の男の子は私に興味津々といった様子だが……残り2人は居心地悪そうである。多分子どもが苦手なんだろう
「あぁ〜この子はA!僕のとおーい親戚だよ。学校が見たいっていうから僕が連れてきたんだ」
あ、そういう設定でいくのね。
トン、と悟に背中を軽くつつかれた。これは上手く話を合わせろという合図である。変に生徒達(いわゆる後輩)に探られても面倒だし、ここは演技してやりますか
一つ溜息を零した後、滅多に使わない表情筋を無理やり動かし精一杯に笑った
『はじめまして!Aです!みんな悟おじさんのお知り合い??』
「「「おじさん…!」」」
「ちょっとちょっとA」
グッと腕を引っ張り廊下の隅へと追いやると、小声で話し始める。
「おじさんって何。僕まだ28って言ったじゃんか」
『黙れアラサー。お前に"お兄ちゃん"と呼ばれる権利は無い』
「そしたら硝子もおばさんになるぞ」
『硝子は永遠のお姉さんだから。世の理』
「なんだよそれ」
身を縮こませボソボソと話し合うと、何となく視線が集まっていることに気づく。約2mの巨漢と小学生が内緒話(笑)など異様な光景に違いない。3人ともポカンと口を開け固まっていた。
「あ〜…そういう事だからよろしくね!」
「…その子ども、呪力があるんですか」
「一応ね。だから見学させてんの。立派な金の卵だからね〜」
適当に悟がはぐらかせば、納得したみたいである。ちなみにこの3人は入学したての1年生だそうだ。
「俺、虎杖悠仁!」
「釘崎野薔薇よ」
「……伏黒恵」
3人とも個性豊かだが、ちゃんと私に目線を合わせてくれる辺り良い子達なんだろう。今どきの子は優しいね…君らが悟の教え子だなんて信じられない。
「Aは今なんさい?」
『私8歳!』
「へ〜!8歳かあ〜!五条先生のことは好き?」
『うん!
「金づるにされてるわよ」
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チョコ&ピーナッツ(プロフ) - t03piさん» ありがとうございます!!続編の方でも宜しくお願い致します🥰 (2022年1月6日 18時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
t03pi - 更新されてるぅ...嬉しい!!( ;∀;)応援してます!!!!!続編見てきます!!!!! (2022年1月6日 1時) (レス) id: 3af77494df (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - まっちゃさん» ありがとうございます!!呪術の映画見てモチベーション上がったので暫く更新が早いと思います!(笑)頑張ります! (2021年12月31日 11時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - リズさん» ありがとうございます!!特に設定をこだわって作ったので、そう言って頂け光栄です! (2021年12月31日 11時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - 葉月さん» ありがとうございます!! (2021年12月31日 11時) (レス) @page36 id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョコ&ピーナッツ | 作成日時:2021年6月16日 16時