その小学生、呪術師ゆえ

その14 ページ15

＿「え、何？何キレてんの？」

『……』


張本人に思い当たる節はないようだ。それはそれで腹が立ってくるもの……もういいお前が来いとだけ伝え位置情報をメッセで送る。

するとその数分後…本当に来た。いや到着が早ぇなおい。それもそれで腹が立つ




『…もしもしメリーさんでもこんなすぐには来ないけど』

「なんなの？来いって言うし来たら怒るし」



もしかして反抗期ー？と間の伸びた声。親しき仲にも礼儀ありって諺を知らんのか。




「久々に七海が戻ってくるっていうからさ〜！おかえり七海〜！あ、どうぞ携帯」

『さらっと目的達成させるな』



マイペースが過ぎる。隣の七海君も小さく溜息をつく様子から察するに、多分これが日常茶飯事なのだ



「で？七海の用件は？」

「……五条さん。どうしてAさんのことを早くに伝えてくれなかったのですか」

「え、A？？お前から言った？」

『いんや。普通にバレた』



まあそりゃバレるよね。術式を使えば1発で。けれど、別に七海君なら気付かれても問題ないと思う。結構口も固いし悟より信頼出来るから。もう一度言うが悟よりぜんっぜん信頼出来るから。





「んーそっか。まぁ七海ならいいや。僕と硝子と七海……これだけの人数が揃えば十分だろ。悪いが七海、こいつの事は他言無用で」

「……承知しました」

『…？夜蛾先生や京都校にも言わない訳？？』

「考えてもみろ。お前が生きてるって知ったら…お前の家系黙っちゃねぇぞ」

『たしかに』



まず、殺しにくるだろうな。声を大にして言うけど昔っからあの家の風習が嫌いだった。終いには大喧嘩したっけ……中々に破天荒児だったから、きっと良い印象は持たれてないだろう。



『まぁ、返り討ちにしてやってもいいけど』

「面白そうじゃん！ついでに本拠地乗り込んでシメちゃう〜？」

『ははは、家系をぶっこわーす！』

「落ち着いてください2人とも」



軽いブラックジョークもそこまでにしようか。呪霊狩りですっかり暗くなってしまった……両親も帰ってくる時間帯だし、早めに家に戻らないと

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