その5 ページ6
「……で?帳を破り廃墟を壊して、あろう事か近辺の建物も一掃した奴はどっちだ?」
『「こいつ」』
ビッ、と互いを指さす。誤解だ。私は何も悪くない
あの後のことを説明しよう。準一級の呪霊だか何だか知らないが全てを祓い終わったので廃墟から出ようとした。けれどそこで五条と鉢合わせになり……あとはお察しの通りだ
「こいつが廃墟の壁ぶち壊した」
『こいつが窓ガラス全部割った』
「全く……顔を合わせれば喧嘩ばかりだな」
「いいじゃん、どうせ周りも廃墟だったんだろ?」
担任に地元のヤンキーみたいな認識されてる……待ってください。私は何も喧嘩っ早い性格は持ち合わせていません。根本的な原因は隣のこいつです
「……で?Aはなぜ単独行動を」
『か弱いレディー1人も守れない五条君に頼りたくないからです』
「どこがだよ。拳で壁ぶち破ったの覚えてっからな俺は」
入学早々、揃って問題児扱いか。どうも五条とは上手くやれる気がしない。元々の性格の悪さもあるだろうが、こいつとは一生涯反りが合わないままだろう
やれやれと溜息をつく。最近溜息ばっかりだな。幸せが逃げちゃうよ…と意識が明明後日の方向に飛び始めた頃、不意に肩を叩かれる
「…アンタ、怪我してんじゃん」
『…?』
今まで気づかなかったが、よく見れば右腕に切り傷があった。本当に掠った程度だし問題ないと思ったのだが…
「それ、呪いに攻撃を受けたでしょ。放っておくのは良くない」
そう言って傷に手をかざす。すると不思議なことに痛みが引いていく。血も止まり傷口も塞がっていくのが分かった
『……これ、反転術式!?』
「そ。私が使えるのはこれだけ。だから戦闘要員じゃない」
噂に聞いていたが、初めて見た……反転術式は高度な術。その上他人を治癒するのは複雑なコントロールが必要となる。
それを、入学したての一年生がやってのけた。五条ばかりに気を取られ他の同級生を見ていなかったが……流石は呪術高専。規格外の術式を備えた人ばかりで驚いた
「私、家入硝子。アンタはAよね?」
『うん。宜しくね家入さん』
「硝子でいいよ。女子って私らしかいないから、仲良くしてね」
『…!もちろん』
そして、やっとまともな友達ができそうだ
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美桜(プロフ) - 更新して欲しいです!!TT (9月15日 0時) (レス) @page1 id: 73811d8464 (このIDを非表示/違反報告)
おろし(プロフ) - はじめまして!!こんなに面白い作品をありがとうございます!あっという間に読み終わってしまいました。欲を言うなら続きがとても気になります、、ご無理のないように応援していますね! (2022年10月19日 6時) (レス) id: 47520b13da (このIDを非表示/違反報告)
みのり - はじめまして、とっても面白いです!シリアス展開…渋谷事変かな?これからも作者さんのペースで更新頑張ってください、応援してます! (2022年2月12日 20時) (レス) @page19 id: fa90cdb483 (このIDを非表示/違反報告)
Siitake(プロフ) - 反応遅れて申し訳ございません。わざわざこんなっ1頁も使って紹介して頂いた上にURLまでありがとうございます。これからも応援します(๑✧ω✧๑) (2022年1月22日 1時) (レス) @page19 id: 01565e1f6d (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - Siitakeさん» ありがとうございます!!!是非とも紹介させて頂きます☺️ (2022年1月14日 13時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョコ&ピーナッツ | 作成日時:2022年1月5日 23時