何度でも、君と。【青】

＿＿＿＿３７《Last》 ページ37

You side.









翔「そんなんで、俺が離れるとでも思った？」




「だって、」




翔「普通の幸せって何？俺の幸せはAの隣にいることだよ。」




「っ、」




翔「俺がお前といたいんだよ。俺の存在まで無かったことにすんな。」









彼は私の肩に手を付き、しっかりと視線を交えた。









「でも、楽しかったことも、喧嘩したことも、思い出の場所も無かったことになっちゃうんだよ、」





翔「いいよ。俺が全部覚えてる。」









肩についていた手が、私の両手を包み込む。









翔「だから俺から離れないで。ずっと側にいて。」




「.....私でいいの？」




翔「だから言ってんじゃん。俺、一途だよって。それも忘れちゃった？」









忘れてない。









真っ直ぐ目を見て言ってくれたことも、




一緒にいる時間がどれだけ温かいものだったのかも、




全部全部、覚えてる。









翔「お前以外考えらんないの。忘れたっていい。俺が何度でも教えるから。だから、







俺と、結婚してください。」









こんな私に手を差し伸べてくれた。



彼は、すぐ側にいる。



ずっと私を包み込んでくれる、そんな優しい人。








いつかまた分からなくなったら、大好きな貴方の手を握らせて。




貴方が側にいてくれれば乗り越えていける気がするの。









ずっと変わらず側にいてくれた貴方と、



陽だまりのようなあたたかくて優しい記憶を、



これからも、何度でも、刻んでいきたいと心の底から思ったんだ。









何度でも、君と。【青】 fin.

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