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そして旅館に着くと、監視されているかもという緊張感から解放されて、2人きりの空間に気持ちが穏やかになっていった。
「嬉しい?2人で遠出出来て」
「嬉しいです....」
「....キスしていい?」
やっと、やっと....
人目を気にせずAに触れられる。
覗き込むようにAの唇に触れようとすると、見計らったかのようなタイミングで鳴る着信音。
その着信の相手は、画面を見なくても分かる。
「翔太くん、電話、」
「....ん、いい、」
考えたくない....
とにかく今はAでいっぱいになりたい....
連続で鳴る着信音から逃れるようにスマホの電源を落とし、Aを抱いた。
「A、」
今触れているのはAのはずなのに、吐きそうなくらい彼女のことで頭が支配される。
知ってるよ
....あれがもし鎌掛けじゃなく事実だったら、
そんなことを考えると、恐怖で体が震えてしまう。
いつかAのことがバレてしまうかもしれない。
あの子、殺すから
あの時の彼女の目は本気そのものだった。
....行動に移しかねない。
Aに危険が及ぶ前に距離を取らなければ。
「A、」
....一度距離を置いたとして、その後はどうする?
上手く別れることが出来なければ、このまま一生....
「翔太くん、?」
でも、万が一がある。
今は大袈裟なくらい備えた方が良いに決まってる。
だけど....
「翔太くん、!」
嫌だ、
....離れたくない、
「私ならここにいます」
「ごめん....Aのこと、忘れたくなくて、」
いつしか、彼女への恐怖が頭を支配していった。
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cleam(プロフ) - 彩海さん» お返事が遅くなり申し訳ないです....!楽しんでいただけたようで、本当に嬉しいです( ; ; )ありがとうございます( ; ; )現在連載中の作品など、他の作品でも楽しんでいただけたら嬉しく思います! (2021年11月29日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - 苦しいくらいぎゅんぎゅんさせていただきました……。cleam様の書くお話は全て苦しいです!!(もちろんいい意味です)完結お疲れ様でした、今後もお世話にならせて頂きます、笑 (2021年11月17日 22時) (レス) @page49 id: b8d91d7ead (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - つばささん» わー!よかったです( ; ; )幸せになるシーンが少なかったので、短いながらにお届けしてみました....!楽しんでもらえて嬉しいです( ; ; ) (2021年11月13日 21時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - にゃー!甘々すぎて胃もたれしそうです…♡(略:最高です♡笑)更なる幸せそうな二人まで書いて下さって心がホッコリしました♡本当にお疲れ様でした(^^) (2021年11月11日 23時) (レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます!続きをと仰っていただけることがとっても有難いです( ; ; )ただもう残りページがほぼないので超短編になりそうですが、なんとなく浮かびそうなのでまた出してみますね^^気長にお待ちいただけたら幸いです! (2021年11月8日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cleam | 作成日時:2021年10月25日 22時