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2年も経つと世間的にも大人として認められる年齢になったし、お酒も飲めるようになっていて。
誘われた飲みの席でいつまでも晴れない気を紛らわすのが、ハタチを超えてからの習慣になった。
「Aちゃん、飲まないの？」
近付いてくる男の人は鼻が曲がりそうなくらいの甘ったるい香水を振るっていて、あまりいい気分のものではない。
「俺さ、Aちゃんみたいな子凄ぇタイプなの」
「あはは....ありがとうございます、」
「こんっなに可愛いのに彼氏いないとかまじラッキーだなって思ってて」
彼氏いんのかと思ってた
こんな雰囲気になるのは何回目だろう。
何度訪れても、やっぱり先生じゃないとドキドキもしない。
「誰か好きな人でもいんの？」
「え....？」
「それとも忘れられないとか？そうじゃなかったら彼氏いないなんてありえないもん」
どう答えたらいいか分からずに黙り込んでしまう。
「....忘れたい？」
「え....？」
「Aちゃんの頭ん中にいる男のこと。俺が忘れさせてあげよっか？」
2年も経ったのに、今だって先生のことを思い出せば涙が出そうになる。
こんなにも涙が止まらないのなら、先生が愛してくれないのなら、こんな気持ち忘れてしまった方が楽なのかもしれない。
肩を抱かれた私は、冷たい夜風を肺いっぱいに吸い込みながら暗くなりすぎた夜道を歩いた。
「A、」
入ったこともない甘ったるい匂いのする部屋。
玄関に入った瞬間後ろから抱きしめられて名前を呼ばれると、ゾクッと背筋に何かが走る。
そこに感じたのは紛れもない違和感だった。
先生に抱きしめられた記憶が蘇り、この人じゃないと体が拒否反応を起こす。
「っ、ごめんなさい！」
抱きしめた男を突き放して玄関を飛び出し、一心不乱に走り続けた。
どのくらい走ったかも分からないくらい走り続けて、肩で息をしながら街灯に触れればカタカタと震えている手。
「また、ダメだった、」
じわりと目頭が熱くなる。
「先生....私やっぱり、」
長い月日が経った今も尚、先生の幻影に取り憑かれてろくな恋愛も出来ないでいた。
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cleam(プロフ) - 彩海さん» お返事が遅くなり申し訳ないです....！楽しんでいただけたようで、本当に嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます（ ; ; ）現在連載中の作品など、他の作品でも楽しんでいただけたら嬉しく思います！ (2021年11月29日 23時) (
レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - 苦しいくらいぎゅんぎゅんさせていただきました……。cleam様の書くお話は全て苦しいです！！(もちろんいい意味です)完結お疲れ様でした、今後もお世話にならせて頂きます、笑 (2021年11月17日 22時) (レス) @page49 id: b8d91d7ead (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - つばささん» わー！よかったです（ ; ; ）幸せになるシーンが少なかったので、短いながらにお届けしてみました....！楽しんでもらえて嬉しいです（ ; ; ） (2021年11月13日 21時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - にゃー！甘々すぎて胃もたれしそうです…♡(略：最高です♡笑)更なる幸せそうな二人まで書いて下さって心がホッコリしました♡本当にお疲れ様でした(^^) (2021年11月11日 23時) (レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます！続きをと仰っていただけることがとっても有難いです（ ; ; ）ただもう残りページがほぼないので超短編になりそうですが、なんとなく浮かびそうなのでまた出してみますね＾＾気長にお待ちいただけたら幸いです！ (2021年11月8日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年10月25日 22時
