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「....先生」
体が揺さぶられる感覚に気付いて目を開けると、起きたばかりでぽやぽやしたAの顔が視界いっぱいに広がっていて。
「そんなとこで寝てたら体壊します」
どうやら座ったまま眠ってしまったらしい。
Aは起きるようにと、俺の体に触れた。
視界いっぱいに広がるAの顔。
ふわりと鼻を掠める柔らかい香り。
肩に触れた少し高めの体温。
つい反射的に彼女の腕を掴んでしまった。
「っ、先生、？」
さっき必死で抑え込んだ衝動が、また言うことを聞かないくらいに暴れ出す。
ダメだ....
これ以上近付いたら歯止めが効かなくなる....
傷付けたくせに、
まだ何も伝えてないのに、
しっかりしろ....
「悪い....何でもない....」
俺は掴んでいた腕を離して視線を下に向けた。
「....なんでそんな泣きそうなんですか？」
彼女は震える声でそう問いかける。
泣きそうになっている理由なんて1つしかない。
まだ迷ってるんだ。
この気持ちを晒け出して、あの時の事を全て伝えた上で、またAを巻き込んでいいのかって。
そう思ってるのに....
彼女を俺の物にしたいと本能がそう叫んでいて。
「そんな顔しないでください....」
「....ごめん、」
「期待しちゃうから....」
「え....」
「もしかしてって、思っちゃうから、」
顔を上げると、Aも俺と同じように苦しそうな顔をしていて。
今にも泣き出しそうなAを見たら、ぐわんと心臓が大きく揺れる。
「....そんなこと言うなよ」
「だって、」
「俺だって期待すんじゃん」
「え....？」
「そんなの、俺だって同じだよ」
彼女は驚いたように目を丸くした。
「Aが、まだ俺のこと好きだったらいいなって思ってんの。そんなわけねぇのに、期待すんのやめらんねぇの....」
苦し紛れに吐き出した言葉に、彼女は目に涙を溜める。
「....俺のになればいいって、まだ思ってるから、」
本当のことを言うって凄く苦しい。
想いが溢れすぎて、視界がぼやけてしまう。
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cleam(プロフ) - 彩海さん» お返事が遅くなり申し訳ないです....！楽しんでいただけたようで、本当に嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます（ ; ; ）現在連載中の作品など、他の作品でも楽しんでいただけたら嬉しく思います！ (2021年11月29日 23時) (
レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - 苦しいくらいぎゅんぎゅんさせていただきました……。cleam様の書くお話は全て苦しいです！！(もちろんいい意味です)完結お疲れ様でした、今後もお世話にならせて頂きます、笑 (2021年11月17日 22時) (レス) @page49 id: b8d91d7ead (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - つばささん» わー！よかったです（ ; ; ）幸せになるシーンが少なかったので、短いながらにお届けしてみました....！楽しんでもらえて嬉しいです（ ; ; ） (2021年11月13日 21時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - にゃー！甘々すぎて胃もたれしそうです…♡(略：最高です♡笑)更なる幸せそうな二人まで書いて下さって心がホッコリしました♡本当にお疲れ様でした(^^) (2021年11月11日 23時) (レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます！続きをと仰っていただけることがとっても有難いです（ ; ; ）ただもう残りページがほぼないので超短編になりそうですが、なんとなく浮かびそうなのでまた出してみますね＾＾気長にお待ちいただけたら幸いです！ (2021年11月8日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年10月25日 22時
