Dream assorted yt × in (( HBD短編集 )) (ページ8)

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「ねえ、いつもどんなので抜いてんの？」

「ん、やだ…っ」

「嫌じゃないでしょ？聞きたいな」

意地悪な声が頭から降って、DVDが並ぶ棚に押し付けられた身体には悪戯な手が這う。

ご希望通りのご案内をした直後、引きずり込まれた R 18のカーテンの後ろはおれとナカジマさんのふたりきり。

「この制服もさ、えろくてずるいな思ってた」

「そんなの、おれのせいじゃ…」

「ううん、君のせいだよ。可愛すぎていつまで理性を保てるか心配だったもん」

まあ、もう我慢出来なかったんだけどね。

なんて笑う顔は爽やかなのに、体温があげられた中心に膝をぐりぐりと押し付けてくるからたまったもんじゃない。

「一目見たときから君のこと食べちゃいたいって思ってた。…知ってた？」

「そ、んなの、しらない、…っ」

「そう？でも俺が君のこといいなって思ってたのは気づいてたでしょ」

そりゃ、気づいてた。
あんな風に見つめられたら誰でも気づくし。

でもそれはナカジマさんのことを受け入れてたわけじゃなくて。ただ単に逃げられなかったわけで。

あなたにとって都合の良い返事は出来ませんよって気持ちで視線を向けたのに、彼は落胆なんすこしもせずにむしろ満足げに微笑んでた。

「挑戦的な瞳もキュートだね」

なんて、大人の余裕に溢れた言葉。

それを聞いちゃえばもう、悔しくて。

ぐって唇を噛んで俯いたら、ざらついた感触があやすようにおれのそこに触れた。

「噛んだら、駄目だよ？」

ギラギラした欲を押し付けてくるくせにこんな甘さを出してくるのがずるい。

そんな甘さに流されそうになる自分がやだ。

誰のせいでおれがこんな気持ちなってんのかわかってんのかよって言ってやりたいけど、でもやっぱり言葉はでなくて。

「ひゃっ、ん、…、んぅ」

むっつりと黙っていたら、唇の縁をつーってなぞられて、思わず唇を開けばするっと忍び込んだ指先が敏感な舌を撫でた。

「ここ、指だけじゃ足りなくない？」

確かにものたりないけど、ここで頷くのは癪に障るから先手を打つことにしよう。

「足りないのはそっちでしょ？」

ぐっと引き抜いた彼の指を舐めて、じっとりと熱を孕んだ瞳と視線を絡めた。

目の前のネクタイを引っ張ればあっけなく近づいた唇に自ら口付ける。

「おれ、あなたが思ってるより無垢じゃないかもよ？」

口をついた精一杯の強がりは、いったいどこまで保てるかな。