fin. ページ28
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「馬鹿だな、いのちゃんは」
おれを腕に収めた裕翔はそう言った。
いつもみたいに甘ったるい響きで、有無を言わせない優しさで、今日もおれを愛という鎖で縛り付ける。
「俺が愛してるのは、慧だけだよ」
だから無駄な心配しないで、ずっと俺の腕の中にいればいい。
その言葉は、本音なのか、その場限りの取り繕いなのか、それはおれにはわからなかったけど、もういいやって力が抜けた。
だって、裕翔が「愛してる」って言ってくれたから。名前を呼んで抱きしめてくれたから。
「すごい濡れてる?どうしたの?」
「雨降ってて…、傘ささなくて」
今日もおれは、君を愛す。
「じゃあ一緒にお風呂入ろうか、今日は俺が洗ってあげる」
「ん、そうする」
深く深く、君を愛す。
「よし、お湯張ってくるから用意して待ってて?」
君が愛してくれてる限りは、
「ん、わかった」
おれの全部は君の腕の中だ。
【 フカクアイス 】
「あ、もしもし大ちゃん?うん、そう、上手くいった、ありがとう。え?いのちゃんを大事に?してるよ、当たり前じゃん。今日のも愛してるが故にってやつ。あの悲しそうな顔…堪んなかったなあ。あのあとお風呂でも…、ふふ、ほんと可愛いかった…て、ちょ、切んないでよ大ちゃん?大ちゃーん!」
( 4 days to go until birthday ! )
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作者名:こさこ | 作者ホームページ:http://ma-no homepage
作成日時:2018年6月13日 21時