検索窓
今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:131,854 hit

fin. ページ28

.




「馬鹿だな、いのちゃんは」




おれを腕に収めた裕翔はそう言った。


いつもみたいに甘ったるい響きで、有無を言わせない優しさで、今日もおれを愛という鎖で縛り付ける。




「俺が愛してるのは、慧だけだよ」




だから無駄な心配しないで、ずっと俺の腕の中にいればいい。




その言葉は、本音なのか、その場限りの取り繕いなのか、それはおれにはわからなかったけど、もういいやって力が抜けた。


だって、裕翔が「愛してる」って言ってくれたから。名前を呼んで抱きしめてくれたから。




「すごい濡れてる?どうしたの?」


「雨降ってて…、傘ささなくて」




今日もおれは、君を愛す。




「じゃあ一緒にお風呂入ろうか、今日は俺が洗ってあげる」


「ん、そうする」




深く深く、君を愛す。




「よし、お湯張ってくるから用意して待ってて?」




君が愛してくれてる限りは、




「ん、わかった」




おれの全部は君の腕の中だ。








【 フカクアイス 】







「あ、もしもし大ちゃん?うん、そう、上手くいった、ありがとう。え?いのちゃんを大事に?してるよ、当たり前じゃん。今日のも愛してるが故にってやつ。あの悲しそうな顔…堪んなかったなあ。あのあとお風呂でも…、ふふ、ほんと可愛いかった…て、ちょ、切んないでよ大ちゃん?大ちゃーん!」








( 4 days to go until birthday ! )

▽ アイドルくんの恋→←4.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (235 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
468人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こさこ | 作者ホームページ:http://ma-no homepage  
作成日時:2018年6月13日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。