Dream assorted yt × in (( HBD短編集 )) (ページ18)

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yuto.

「いのちゃん、来たよ」

可愛い恋人の名前が書かれた扉をノックする。そしたら、「はあい」って甘い声が返ってきた。

「入っていい？」

「ん、待って、まだ着替え中です！」

「別にいいじゃん？もう全部見てるし」

「それとこれとは…、て、入ってきてるし！」

躊躇もなくそっと部屋に入り込めば、ほんのりほっぺたを赤くした恋人が言う。あんなことやこんなことをした仲なのに、まだまだ初心な彼女が可愛い。

「なんだ、もう着替え終ってるじゃん」

「で、でも水着だから上に何か着たかったんですよ」

「俺に隠すとこなんてある？俺、いのちゃんの身体のことで知らないとこなんてないよ？」

「…またすぐにそういうこと言うし」

滑らかな腰に腕を回せば、観念したように寄りかかった彼女が赤い唇を尖らせた。

その唇があんまりにも美味しそうだからそっと啄んでみれば、細い腕が首に回って身体が密着する。

「ん、…は、……中島さん」

熱い吐息で名前を呼んで？

「中島さんに、会いたかった…」

君が誰のものなのか俺に教えて？

「俺もだよ…」

抱き上げた身体を備え付けのソファにそっと下ろして覆いかぶさるように口付けた。

長いまつ毛が震えるまで、呼吸を奪うようなキスで彼女の唇を塞ぐ。

「ずっと傍に居れなくてごめんね」

ようやく唇を離して飲み込みきれなかった唾液で濡れた口元を拭えば、彼女の瞳からは生理的に浮かんだ涙が散った。

「ううん、いいの。今日は一緒だから、それだけで幸せだもん」

健気な言葉。本当に幸せそうに微笑む顔。

全部が愛しいから、彼女を取り巻くしがらみなんて俺がなくしてやりたい。守ってあげたい。

「ねえ、あの話、考えてくれた？」

そっと小さな顔を覗き込めば、一瞬揺れた瞳は追求を逃げるように伏せてしまう。

困った顔も可愛いけれど、やっぱり俺は君の笑った顔をもっともっと見ていたいよ。