唯一無二な貴方を食べたい yt × in (( 短編 ))

(( 唯一無二な貴方を食べたい ページ44

(( 年下彼氏 の裕翔くん視点。






yuto.






ドラマに、映画に、雑誌に、番宣。



好きで始めた仕事のはずなのに、寝る間も惜しんで働いていると、自分がなんのために仕事をしているのかわからなくなる。



今日も今日とて、疲れきった身体を引きずってようやく辿りついた家。



鍵をまわして扉を開くと、うすく光が漏れた。






「いのちゃん、ただいま」



「…おかえり、ゆーと」






舌っ足らずな甘い声を聞いて、今日も家に帰ってきたんだって気持ちになる。






「いのちゃん、こんなとこで寝てたら駄目でしょ、風邪引いちゃうじゃん」






無防備にソファに沈む姿に、思わず声が漏れる。



ああ、こんなこと言っちゃって。いくら疲れてるからといって、ちょっとおせっかいすぎたよな。いのちゃん、気を悪くしてなきゃいいけど。



なんて、心配も必要ないみたい。恋人は気にした様子もみせないで、甘えた声をだす。






「あのね、明日オフだから、ゆーとにおやすみ言いたくて、寝ないようにソファで待ってたの」






もう、その俺がその顔に弱いって知ってるくせに。






「もお、いのちゃんあざとい〜っ！」






細っこい身体をぎゅっと抱きしめると、さらに甘い声が俺を誘惑する。






「ね、ゆーと、ベット連れてって」



「ばか、そうやって俺のこと煽ってさ。…立てなくなっても知らないから」






すこし荒々しく抱き上げると、嬉しそうに笑う可愛い顔が見れたから、あんなに溜まってた疲れてが一瞬で飛んでいく。






「いのちゃん、覚悟しててよ」



「おれのこと満足させてね？、」






可愛い恋人をベットにおろして、自分でもびっくりするくらい甘い声で囁くと、重めの二重をほそめて可愛い挑発をしてくるから。



愛しいなんて言葉じゃ表せないくらい、この人が好きだ。






この可愛い人と一緒にいるために仕事も頑張れるし、どんなに疲れてても上を向いていられるんだ。



たぶんね、いのちゃん、俺はあなたに出会うためにこの仕事を始めたんだよ。





出会ったときから俺の心を掴んで離さない、唯一無二なあなたをいつまでも抱きしめたい。



そして、甘い甘いあなたを食べちゃいたい。






(( 唯一無二な貴方を食べたい fin.

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