西の白色看板娘 5！【JW】 (ページ11)

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Aside

…寒っ。なにここ。

うちが目を覚ますと、そこは静かで真っ白な場所だった。

部屋にしては広すぎるしなぁ…。

そう思ってキョロキョロしていると遥か遠くに一筋の光が見えた。

あそこまで行けば外出れるかな。

そう思ってその光の方に向かって歩いていくと、一歩進むごとに体が軽く、温かくなっていくのを感じた。

そしてもう少しでたどり着くというところで、急に目の前に黒い影が現れた。

その影は言った。

「あなたはまだこっちに来ちゃダメ。今すぐ戻って」

もやがかかったような声で、誰の声かは分からない。

けれど多分女の人の声で、とても懐かしい感じがした。

『え…？』

「ほら早く。家族もメンバーさんたちも待ってるから」

『でもあなたは…』

「私はいいの。今はあなたを助けに来ただけ。私はあっちに戻るから」

そう言ってその影は光の方を指す。

うちが口を開こうとしたとき、後ろの遠くの方から叫び声がした。

小瀧「Aーーー！！！」

桐山「そんなとこでなにしてるん！！」

神山「そんな寒い格好でおったら風邪引くで！こっちおいで！！」

重岡「てか急にいなくなんなや！！」

中間「みんな待ってるで！」

藤井「はよこっち来て！」

濱田「ほら！一緒に帰るで！！」

そこにはいつものようにガヤガヤ言いながらこっちを見つめて手を差し出すメンバーたち。

うちも今すぐ行きたいんやけどこの人が…。

そう思って振り替えると影の人はもういなかった。

その代わりにこんな声が聞こえた。

「これからも見守ってるよ」

うちはその一言でその声が誰のものかようやく分かった。

そしてその人を安心させるように、泣きそうになったのを堪えて

こう一言言ってからみんなの方へ走り出した。

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『大丈夫、うちにはみんながおるから安心して、……お姉。』

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