Love Short WESTories (ページ42)

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桐山「その子はなぁ、まずちっちゃくてちょこまかしてんねん。」

『もうそれ悪口やん笑。』

桐山「ちゃうねんて！そこが可愛ええんやから！！」

『ふうん。それで？』

桐山「そんでなぁ、サバサバしてるくせに泣き虫で、俺が隣におらんとなんもできひんねん。

…てのは言い訳で、ほんとは俺が隣におってほしいだけなんやけどな。」

『…ふーん。あとは？』

桐山「昔っから俺のこと大好きで、照史照史ってずっとくっついてきて最初は可愛い妹やって思っててんけど、

いつからかなぁ。まぁ気づいたら好きになっててんな。

明るくて、笑顔が可愛くて、泣き虫で、ちょっとわがままなとこも許せるってゆーか。

でも誰にでも好かれてまうからちょっと不安なんやけどな笑。」

そんなことを言う照史の横顔は、本当にその彼女を愛おしく思っているような優しい顔だった。

そんなに仲良い子がいたんや。知らんかった。

昔から照史とずっと一緒におったんはうちやと思っててんけどなぁ…。

そんなことを思っていた自分がなんだか急に情けなくなってきて、笑いと涙が込み上げてくる。

桐山「ちょっ、なに、また泣いてん？！」

『ははっ笑。ごめん、なんか幸せそーだなって笑。』

桐山「なんでそれで泣くん…。ほんま昔からやっぱ分からんわ、そーゆーとこ笑。」

そう笑って柔らかくてあったかい手で涙を拭ってくれる。

それが嬉しくて、でも悲しくて。

この手はもうすぐうちのやなくて彼女さんのものになる。

…もとからうちのもんやないけど。

…よし、もうそろそろケジメつけなきゃ。

あー、片想いが終わる瞬間ってこんな感じなんだ。

『照史、ありがと。幸せになってね、うちの分まで。』

桐山「…え？」

うちはたぶんこれから誰かをこんなに好きになることなんてできないと思うから。

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大好きだったよ、照史。

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