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小瀧｢すみません、ご飯までいただいちゃって。｣
母｢いえいえ〜！こちらこそ今朝はごめんねー？ほんっとに鈍臭い娘で…。｣
『ちょっとお母さん？』
母｢望くん、こんな子ですけどこれからもどうかよろしくお願いします。｣
『なっ、それどういう』
小瀧｢いえいえこちらこそ…。｣
『こちらこそ！？ねぇちょっと会話に入れて！！』
私が介入する間もなく会話が終わり、モヤッとしながらも望を玄関から送り出そうとしたら、
お母さんが｢全部あんたのせいなんだから｣って言い出して、結局望の家まで送ることになった。
てことで今私は彼氏にやって欲しいことランキング第2位のことを、彼氏でもない幼なじみにやっています。
『はぁーなんでよりによってこいつ…。』
小瀧｢なんだよ。｣
『なんでも。』
それから小瀧家に向かって歩くけど、今日はなぜか望と話すのってこんなに気まずかったっけってくらいの沈黙が続く。
望何考えてるんだろうと思って横顔をそっと見上げてみると、
伏せがちな綺麗な目と、この暗闇の中でも分かるくらいプルプルな唇にスっと綺麗に通った鼻がくっついた白くてちっちゃい顔があった。
…ん？んんん？なんか、こんな、か、
………かっこよかったっけ…？
いやいや、そんなこたぁない。
だって今までそんなこと思ったことなかったじゃん。
…今朝たしか思った気もするけど。
今日私なんかおかしいな。
すっごい変な夢見たり、望のこと考えて胸が苦しくなったり、
ましてやカッコいいと思っちゃうなんて。
……まさか、この私が？こいつに？
そんなことを考えてしまった私は、なんだか急に恥ずかしくなってきて、急いで望から離れるように横にズレた。
小瀧｢…なんで離れんだよ。｣
『い、いや別に〜？ていうか、あんたこそなんでそんなこと』
言うのよ。
そう言おうと思った瞬間、
いきなり望に肩を抱き寄せられてあっという間に望の胸の中。
そんなことをされた私は余計パニックに陥り慌てて望を剥がそうとすると、
『は、はぁぁ！！？？ちょ、望、ここ外』
小瀧｢すみませ〜ん。｣
｢あ、ありがとうございま〜す。｣
横をスーッと通っていく自転車。
あ、なるほど自転車ね…。
って、私ってばあんなに慌てて恥ずかしい…。
…あ、最悪。
そう思ってバッと上を見上げると、そこにはニヤニヤ笑う望の顔。
はぁ〜ほんと最悪…。
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作者名：あんず | 作成日時：2021年2月27日 9時
