同居人は有名人ｼﾙﾊﾞｰﾘﾝｸﾞと訪問者後【完結】 (ページ24)

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７３．私の言葉　　．　．姉side ページ24

お姉さんside

　

　

姉『やっぱり私がいないと駄目ね。』

私がそっと彼の頭をなでると、彼は安心したような顔をした。
その顔に、心の中が暖かくなるのを感じた。

『そうだよ。ずっとそうだよ。』

頭をなでる手を彼はそっと握りしめた。

『だから、早く一人前の医者になろうと思ってがんばれたのも、君がいてくれたからなんだよ？いてくれないと困る。』

その目が少し潤んでいて、街灯の灯りに反射してキラキラ光る。

姉『泣き虫ね』

そう言った私の視界もゆがんで見えてて。

『どっちがだよ』

なんて彼が笑う。
　

　

姉『…たまには、私も甘えていいかな？』

年上だから、とか。
キャラだから、なんて。

強がって、口にできなかった言葉。

その言葉をつぶやくのがこんなに勇気のいることだと思いもしなかった。

姉『よっかかってもいいかな？』

その言葉をつぶやいたとき、力強く引き寄せられて気がついたら彼の腕の中にいた。

　

『あ、あたりまえじゃん！』

耳元で大きな声で言うからうるさくて。
でも、それが嬉しくて。

『頼りないかもしんないけどさ、どんどんたよってよ！』

その言葉だけで嬉しくて。
でも、どこかテンパってるような声に思わず笑ってしまう。

姉『や、たまにでいいや。(笑)』

『なんで！？』

がばっと抱きしめた胸から私を引き離した彼の顔はショックを受けたような顔。

　

姉『…(笑)。やっぱり母親は強いほうがいいでしょ？』

『え？』

にっこり笑った私とは正反対に、ぽかんとした顔をした後

『まじ！？？？』

と、信じられないくらいに驚いた顔をした。