寝ても覚めても。２ (ページ6)

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潤「どうした？」

お昼休み
ちょうどもっちーと相葉くんが席を立って二人きりになったとき

松本くんが何の脈略もなく言った

「へ？」

思わず素っ頓狂な声が出る

じーっと
力強い瞳が怪しげにこっちをみてる

え…

え？

「な！…なんでしょう？」
潤「なんで敬語」
「なにが！どうしたなの…？」

頬杖をついて
訝しげにこちらを睨む松本くん

なに。
なんなの。

潤「お前なんか変だな」

「…失礼なんじゃないかな？」

潤「いつも変だけど、最近はいつにも増して…」

「変じゃないよーもう」

潤「ヘラヘラすんなよ」

なによ失礼しちゃう

そう思うけど
自分の中でもやもやした気持ちがずっとあって

それをうまく隠しているつもりでいるけど

今まで思ったことは全部表に出せちゃうような

優しい人達に囲まれて
そんな温かい環境の中にいたから

周りの人達に与えてしまっている違和感

そこを突かれてしまって
なんだか後ろめたい
そんな気持ちになってしまう

慌てて席を立った

「トイレ！」

松本くんと目を合わせないようにして
そう言って教室を出た

松本くんにまで気づかれるなんて

お兄ちゃんと
大ちゃんと
和くんと

あの三人と顔を合わせないように
うつむいて

楽しくもないのに、
ヘラヘラしてた

なんだか教室に戻りづらくって
フラフラ校内を歩き回る

お昼休みだし
あの三人はきっと今頃屋上だし

智「あ」

中庭までたどり着いた時
聞き覚えのある声にぎくりとした

智「A～」
和「あれほんとだ」

中庭の芝生の上で寝転がってる大ちゃんと和くん
本を読んでるお兄ちゃんも
顔を上げてこちらに気づいた

なんでこんなところに

「あ、れ？なんでこんなところに」
翔「たまにはいいかなって」
「そうなんだ！」

和「なーんか、久しぶりじゃない？」
翔「あー確かに、最近校内で会わなかったな？」
和「…なんで突っ立ってんの(笑)こっち来なさいよ」

三人が当たり前みたいに私を呼ぶ

すごくすごく嬉しいのに
すごくすごく悲しい気持ちになる

「ううん。わたし先生に呼ばれてるのー」
翔「先生？…職員室逆方向だぞー(笑)」
「…あ、ぼーっとしてた！行かなきゃー」

小走り。
急げ。

不自然じゃないように、したつもりだったけど。

翔「あー、また逆に曲がった」

和「…なにあいつ」
智「ね。変でしょ」

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