寝ても覚めても。２ (ページ12)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:9,621 hit

..*52...1/15↓ ページ12

・

ずっと考えてた

乾くんは、どうしてわたしなのか

あんまり喋ったこともないし
話すようになったのは最近

良い人だなって思うし。優しいし。嫌いじゃない。

でも、どうしてか、違うって思ってしまう

和くんに感じるみたいにドキドキしない

和くんに感じるみたいにホッとしない

好きって言われて嬉しかったし、ありがとうって思ったけど

どうしよう、困る。
そう思っちゃった自分を、見つけてしまった

抱き寄せられた時、どうしようって
離れた時、ホッとした自分がいて

ずっと好きなんだって、言ってくれた
一番知っていたいって
そんなの、わたしだって、いつも、そう思ってる

あの猫背を見るたび
わたしが一番近くにいたいって、いつも。

乾くんは、わたしと同じ。

次の日、なんだか気まずくて俯きながら教室に入った
そんなわたしを松本くんはやっぱり変なの、ってヘンテコ扱い

つい、松本くんの影に隠れて乾くんに見つからないようにしちゃう
ヘンテコ扱いされたってもういいや！って開き直る

乾「Aちゃんおはよう」

「！！！」

乾くんがわたしの席まで来てニッコリ笑った

「…お、おはよう」

目線をなかなか合わせることができなくて
こんなんじゃ乾くんに失礼だってわかってるんだけど・・・

乾くんがクス、って笑ってまた後でねって自分の席に戻った

潤「…なにあれ」
「……」

松本くんがわたしよりもヘンテコじゃん！ってくらい驚いた顔してる

「……」
潤「…おーい」
「……」
潤「おいコラA」
「ま、松本くんには関係ないじゃん……」
潤「…そうかよ」

あ、不機嫌になっちゃった
もーどうしたら良いの
実は告白されて、なんて簡単に言っちゃダメな気がするんだもん

それに何でかちょっと怒ってる松本くん
わたしだって相談したいけど怒られそうでちょっと気が引けちゃう

もっちーと相葉くんが
松本くんの不機嫌オーラに気づいて「何だ？」って顔をした

こんな時に松本くんと喧嘩なんかしたくないよ

「……撤回する」
潤「なにが」
「…関係ないって言ったの撤回する、ごめんね」
潤「……」
「相談、乗って欲しいんだけど…」
潤「けど？」
「ここじゃ言えないから、…また、あとで」

松本くんが、小さくなったわたしを見つめて
今度は乾くんの方を見て
ムッっと口を尖らせた

・