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放課後、まだ帰る気にもならず校舎内を散歩していた。
今日は梅雨時なのに珍しく晴天の日で
廊下の窓から見えるグラウンドでは野球部がノック練習をしていた。
それを横目に見ながら
"そういえば今日はあの子に話しかけられなかったな…
もう他の子たちみたいに諦められた…？"
と、今朝の状況を思い出す。
諦められたとしたらもうチャンスは無いな…
はぁ…と溜息をつくと
「あ、大野先生！」
聞きなれた、いや聞きたかった声が聞こえる。
声がする方を向くとやっぱりいるのは。
「櫻井くん。」
「あ、名前覚えてくださってるんですね！」
って言って爽やかな笑顔を浮かべる。
マジで心臓が持ちそうにない。
「ああ。なんか覚えやすかったし…」
なんて言い訳するけど、100%嘘。
でも、本当のことは言えない…
「そうですか？」
と首を傾げる姿もなんというか。
とにかく自分の冷静さを保つために話題をふる。
「そういえばどうしたんだ？
急に話しかけて。」
「ああ、純粋に先生と仲良くなりたいなって。
今まで話す機会が無かったし…
話しかけても先生どっか行っちゃうから。」
確かに人見知りだしおまけに緊張していて
そもそも生徒自体と接しようとしなかった。
昨日もまさかこの子に話しかけられるとは思わなくって思わず逃げたし…
「ふふ笑
ごめん。なんか緊張しちゃってさ笑」
「そうなんですね！
あ、でもこれからは俺に気軽に話しかけてくださいね！
1回話したら緊張しないでしょう？」
「うん、ありがとう。
そうする。」
やっぱりこの子は優しい。
多分何にも変わってない。
あの日1度だけ遊んだ時から。
そう思いながら腕時計をちらりと見たら
6時を指していた。
「なあ、もう6時だぞ？」
と言って時計を見せると
「あ、やべ。
もう岡田のとこの部活終わってんじゃん！怒られる！
さよなら！先生！また明日！」
「さよなら笑」
走り去る後ろ姿を見ながら別れを告げる。
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優子 - 読みました。続きが気になります。更新するのゆっくり待ってます。 (2016年3月7日 17時) (
レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年2月7日 19時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。翔君のお話の続きが気になります。 (2016年1月13日 7時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
翔月(プロフ) - ありがとうございます！また読んでいただけたら嬉しいです！ (2016年1月2日 17時) (レス) id: 3900fbb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。雅紀君可愛いですね♪ (2016年1月2日 17時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔月 | 作成日時：2015年9月13日 21時
