「おかえり」には「ただいま」を ー６ー

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潤side


電話してから約20分ほどで岡田先生が到着。


その20分で眠ってしまった翔さんを診察してくれる。たまに体をピクってさせたりとかの反応はあるけれど、全然起きない。


よっぽどしんどかったのかも…。


「貧血起こしてるな…風邪で食欲落ちたせいかな」

「あ、あの…そのことについて…聞きたいんですけど…」


そういえば、ゆっくり岡田先生と関わったことってなくて。

和と問いかけると少し驚いた様子を見せた。


「さっき…翔さんを運んだんです」

「うん。そしたら？」

「軽くて…驚いて…。これって大丈夫なのかなって」

なるほど。あの時動きが止まってたのはそれか…。

「もしも今の状態が続けば危険だけど、安定すればきっと大丈夫。しばらく頬張ってるところなんて見れていないけど、翔くん、食べることは大好きだから。体調が安定してた時の写真とか見るとね、結構顔まんまるよ(笑)」

「え…っ、そうなんですか？」


岡田先生は、翔さんの主治医三人目で、大学時代からしているらしいんだけど、その初っ端の大学時代は比較的体調が安定していたらしくて。

その頃の写真を実際に見せてもらったら、確かに顔が丸めだった。


「かっこいーね。翔さん」

「モテただろうね〜」

「モテたと思うよ？なのにあんまり彼女作ってなくてね。なんでだろうと思ってたんだよ。今になってわかったけど」


そうして少し楽しい話をしたのち…。


まぁ…就職してからは痩せる一方だなぁと岡田先生はぽつりと呟いた。

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