Youth of Me ～みんなが私を強くした～ (ページ26)

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「あぁ～よかった！」
HK/RV「！！」
「何か悪いことでもしちゃったかと思って心配してたんだよね、肩の荷が下りた感じ」

清々しく伸びながら笑顔を浮かべるAに、そんな彼女を見てどうしようもない程申し訳なさが込み上げたサンヒョク。

HK「……なんでそんな風に言えるんだよ」
「え…？」

そして真っ直ぐAを見つめたサンヒョクは、

HK「ヌナがそんなんだから……
ヌナがそんなんだから好きになっちゃったんじゃないか！！」
RV「！」

この時サンヒョクは泣いていた。今までAと距離が出来るのが嫌で言わずに耐えていた想いは、こんなにもあっさりと口から出てしまうくらいに溢れていたんだと。

HK「ごめん…っヌナ……僕家族のままでなんて…いれないよっ…」
「さ、サンヒョク…」
HK「やっぱり…ヌナが好きだよ…っ…」

きっと応えてもらえないと察していたサンヒョク…だったが、

「え…あ、あの…ちょっと、考えさせてっ！」
RV「おいA！」

泣きじゃくるサンヒョクとそれらを見ていたウォンシクを置いて、Aは走り去ってしまった。

HK「…あ、あれ？」

予想外過ぎるAの反応はサンヒョクの涙をも引かせた。

RV「まあ、あれだ…」

そこですかさずフォローに入ったウォンシク。

RV「お前が気にするほどAは繊細な人間じゃないってことだ、いやむしろ相当図太い…」
HK「そ、そうみたいですね…」

始めはもう会えなくなるんじゃないかとまで考えていたのに、あんな様子で考えさせてとまで言われてしまったらもう引けない、いや引きたくないと思うサンヒョク。

HK「ヒョン」
RV「ん？」
HK「僕、ヒョンには渡しませんから」
RV「はあ！？」
HK「ヒョンだけには、負けませんよ」

にこっと微笑んだサンヒョクに、もう迷いは無い。

いや想いを押し込めていた時よりずっと生き生きとしているだろう。