Youth of Me ～みんなが私を強くした～ (ページ25)

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# 025 ページ25

RV「……」
HK「……」

二人の間に妙な沈黙が流れる。不快な静けさではないが、お互いに何を話せばいいか言葉に困っている状態だ。

「やっと見つけたっ！」
HK「！！！」
RV「おうA」

ウォンシクの後を追っていたAだったが、二人の体力に彼女が勝てるはずもなく迷子の中やっとの思いで追いついた様だ。

「あんた達足早すぎ…」
RV「帰ってていいって言ったろ」
「そういうわけにいかないでしょ」
HK「………」

ウォンシクがAに席を譲ると、気前悪そうに隣に座っていたサンヒョクも立ち上がる。

HK「じゃあ僕…そろそろ帰るね」

そんなサンヒョクを止めようと考えたウォンシクだったが…

「待って…！」
RV「！」

彼よりも素早くサンヒョクを引き止めたのは、Aだった。

HK「……」
「座って」

傍から見守るウォンシクは思う、まるで本当に血の繋がった姉弟のようだと。そしてそれをサンヒョクは望んでないことを思い出す。

「なんで顔出さなかったの？」
HK「いいでしょ、もともと自分の家じゃないんだし…」
「なんで急に来なくなったか訊いてるの」
HK「僕だって暇じゃないんだよ、これから受験も始まるし」

屁理屈ばかりを捏ねるサンヒョクに、やれやれと首を振るウォンシク。

「そう…」
HK「うん…」

黙り込むふたり。とても珍しいことだ。
しかし、この後のAの言葉がサンヒョクそしてウォンシクまでもを驚かした。