# 022 ページ22
N「明日から夏休みだけど、面倒事は起こすんじゃないよー」
ハギョンの声に耳を傾ける間もなく、生徒たちは早々と教室を飛び出して行く。そしてAたちにとっては高校生で初めての夏休みだ。
RV「A、今日医者なんだろ？」
「うん、そんじゃね」
そして今日はAの、二週間に一回の検診の日でもある。
「失礼しまーす」
「はい、いらっしゃい」
しかし医務室にジョンテグンの姿はなく、そこには彼女もよく知る老人の医師が居た。
「あれ？今日テグンさんは…」
「もうすぐ始まる学会の打ち合わせに行ったよ」
「そうですか」
「どれ、じゃあ診ようかね」
そして何事もなく、彼女の検診は終わった。
……かのように見えた。
LE「失礼します」
「おいテグン！！！」
学会についてのまとめを終え、院長室から出たテグンを呼び止めたのは先程Aを診た医師だった。
LE「エジンさん、どうなさったんですか？」
彼の名は、キムエジン。
この病院に勤めることとなったテグンの上司であり、また恩師でもある。
EJ「今日の夕方、お前に変わってAを診た」
LE「！」
そしてエジンは、自分よりひとまわりもあるテグンの胸倉を掴む。
EJ「どうするんだお前！！鎮痛剤ばかりを処方してなんのつもりなんだ！！！」
LE「………」
その問に、テグンの顔色は沈む。
LE「彼女は……Aは…………」
そんな虚ろな表情のまま、
LE「……今を、生きているんです」
EJ「！！！」
彼はそう告げ、エジンに向き直る。
LE「自分がこの学会で成果を残せれば、彼女を助けられるかもしれない」
EJ「お前、まさかその為に…」
恩師を、まっすぐ見据えた彼は言う。
LE「ずっと探していました…Aと出会った日からずっと…………
……彼女を蝕む病魔から、彼女を救い出す方法を」
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HaNeul - 初めまして!始めから読みましたがとても興味深い小説ですね!こういう感じの小説好きですよ＾＾ハヌルと申します。更新頑張って下さい！ (2014年12月20日 20時) (
レス) id: c9ca713a15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KINGALICE | 作成日時：2014年12月20日 16時
