ｲﾗｽﾄにSSを捧げる企画��-1(zﾑ) ページ4
※相互さんに描いて頂いたイラストにSSをつけさせて頂くという企画で書いたSSです。青い鳥内ではイラスト付きでアップしておりますがこちらではSSのみとなります
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掴まれた腕から伝わる熱と、追い詰めれて背中から伝わる壁の冷たさ。
「はァっ…」
「ちょっとまっ、ゾム…っ！」
いや、この冷たさは壁だけじゃない、私の冷や汗も混じっているに違いなかった。
この世界には通称「アニマリー」と呼ばれる人たちがいる。半人半獣の彼らは、満月になれば性格がよりその身に現れた動物に引っ張られ、そしてまた新月に近付くにつれ動物っぽさが薄らでいくといった具合に月に振り回される性質を持つのだけど、身体能力は非アニマリーよりも格段に上だ。
狼のアニマリーである彼氏のゾムは、出会った当初、アニマリー抜きにしてもその性格はとても狼らしかった。認めた相手以外には警戒心が強く排他的、心を許すと嗜虐的だけど思ったより真面目。付き合うまでは色々あったけど、ゾムは親しくなると途端に爆発的な甘えを発揮した。ただでさえスキンシップが激しい彼と初めて迎えた満月の日、輪をかけてべったりになり私が自分のテリトリーである家や視界から出るのを極端に嫌がったのだ。
アニマリーであるが故、それは仕方がないことだと彼を受け入れていたのだけどどうやらそれが良くなかったらしい。ちゃんと躾をするべきだったと後悔したのは噛まれてからだった。
「だめ、ゾム、手を離して。私まだ許してないからね」
私の首筋にくっきり刻まれた噛み痕とその周りの青あざを見せると彼は興奮したように笑みを濃くした。
前回の満月はいまみたいに沸騰した状態のゾムにがぶりと噛まれそれはそれは痛い思いをした。それからこの痕が消えるまで触らないでと"お預け"にしていたのだけど怒る私に怯むどころか鬱蒼と笑う彼。飢餓という表現がよく似合うと現実逃避を始める思考はすぐに引き戻された。
味見に似た爪先へのキスに肩が跳ね、逃げ場所を探す視線を腕が遮った。壁から続く先の紅潮した頬と熱にうなされた上目遣いの翠眼。
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妹。(プロフ) - あまぎさん» コメントの返信ありがとうございます！！青い鳥とは別人かなって思えるほどの文章力でびっくりしました！！私は実況界隈の夢は絶対占ツク載せないって決めてるので…すみません…。でもこんどじゃこさんの企画には参加するので是非そちらで拝見してみてください！ (2021年2月21日 18時) (
レス) id: f3089380c8 (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - 妹。さん» コメントありがとうございます！こちらに載せた短編を長編候補として考えるのもアリですね！何か反響があればちょっと続き書いたりとか…思いついたものもちょこちょこ載せていきたいです！いつも青い鳥でお世話になっております！妹さん。の作品も楽しみにしてますね！ (2021年2月21日 16時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
妹。(プロフ) - 相変わらず最高ですね。何回みても最高です。是非長編への移行をお願いしたいですね。初コメやったぜ。 (2021年2月21日 12時) (レス) id: f3089380c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ | 作成日時：2021年2月21日 10時
