教科書__阿部顕嵐 ページ16
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顕嵐「A。教科書忘れたから見せて?」
A「あ、うん。いいよ。」
君が机を動かして近づいてくる。
たったそれだけで俺の心拍数は尋常じゃないほど上がるんだ。
・
教科書を忘れたなんて嘘。
ただ君と近くになりたい口実だよ。
A「顕嵐くんさ、教科書見せてあげても
たまに外見てるでしょ?」
顕嵐「え、そんなことないよ。」
A「もう、本当にマイペースだよね。」
・
それはマイペースとかじゃなくて
君との距離があまりに近いから
少し外を見たりして意識を逸らさないと
俺の心臓が持ちそうにないんだよ。
・
先生「おい、顕嵐。またAに借りてるのか。
ほら、先生の貸してあげるから。」
ちょいちょいちょい。
先生余計なことしないでよ。
A「よかったね。顕嵐くん。」
まったく良くないっす!
・
顕嵐「いやいいですよ。」
先生「お前が良くてもAが良くないんだよ。
ほら、Aいつも悪いな。」
君の肩に触れて話す先生。
なんで先生なんかに嫉妬してるんだろう。
・
まぁそれほど君のことが好きだっていう証拠かな。
・
その日から君に見せてもらうことができなくなってしまって
いや、元からちゃんと持ってた自分の教科書を使うようになっただけ。
・
でも、ある日…
A「顕嵐くん。
教科書忘れちゃったから見せてもらってもいい?」
顕嵐「え、あ、もちろん。」
君との距離がこんなに近くになるのは久しぶりで妙に緊張してる。
・
でももうこんなチャンスないんじゃないかなにんて
心のどこかで焦り始めて
シャーペンを握ると
ノートの切れ端に 好き と書いて君に見せた。
・
驚いたように見つめてきたけど
すぐに笑顔になって
私も
と君が書いてくれた。
・
君の目をじっと見つめると
君も負けじと見つめ返してくれて
それがなんだか無性に嬉しくて…
教科書を手にすると
・
みんなに見えないように教科書で隠しながら
君の唇にキスをした。
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from himaさん
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みんみん(プロフ) - 茉莉さん» 長編は2月以降更新していく予定なので、今投稿中のお話が完結したら考えさせていただきます! (2015年10月8日 20時) (レス) id: fdbfdebbc5 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉 - 聡君の「サヨナラ」の長編をできたらお願いします。 (2015年10月8日 18時) (レス) id: 096098014a (このIDを非表示/違反報告)
little heart(プロフ) - ありがとうございました。 (2015年10月5日 16時) (レス) id: 54aea2b15c (このIDを非表示/違反報告)
ニッシー(プロフ) - 最高でした!玉元風海人君とのお家デートをお願いします。 (2015年10月4日 18時) (携帯から) (レス) id: 3f62f189b6 (このIDを非表示/違反報告)
龍愛(プロフ) - 初コメ失礼いたします。菊池風磨くんのお家デートで猫系彼氏が見たいです!宜しくお願いします。 (2015年10月3日 23時) (レス) id: f8392182f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんみん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/karens04081/
作成日時:2015年9月5日 23時