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数時間後。
『 ふわぁ〜〜〜!!!!!やっと終わった〜〜〜!!!!!!!』
降谷「 お疲れ様、A。よく頑張ったな。」
そう言って零くんはわたしの頭を撫でる。
『 ふへへ……ありがとう!零くんのおかげだよ!』
零くんの頭を撫でる手が気持ちよくて、目を細める。まるで猫にでもなった気分だ。
零くんが褒めてくれるだけでこんなにも嬉しい気持ちになるから、さっきまでの沈んだ気分なんてもうどうでもよくなってしまう。
降谷「 さて、課題も終わったところでどこ行こうか?…って言いたいところだけど…… 」
『 ……もう夕方だね…… 』
わたしの課題に付き合ってもらってたせいで、もうあたりは暗くなり始めていた。
『 ごめんね、零くん…せっかくのお休みだったのに…… 』
わたしが俯き加減にそう言うと、零くんは黙ってわたしの頭の上に手を置き、髪を乱暴にかき混ぜる。
降谷「 ばか…そんなこというな…… 」
『 へ……… 』
降谷「 俺はどんな形であれ、Aと一緒に居られることがなにより嬉しいんだ。だからもう、気にするな。」
『 零くん……ううっ…… 』
思いがけず零くんの優しさに触れて、勝手に涙が溢れてくる。
降谷「 あぁ……ほら、もう泣くな 」
『 ううっ…ひっく……ごめん、なさい…… 』
降谷「 もう謝るな… 」
そう言って優しくわたしの頭を撫で、そっと抱きしめる零くん。
まるで涙腺が壊れてしまったかのように、わたしの涙は止まることを知らず流れ続けた。
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作者名:朔 | 作成日時:2018年6月12日 20時