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途端に元気を失った私。
降谷「 化学、か…よし、俺も手伝ってやる。」
『 えっ?で、でも…… 』
零くんから思いがけない提案をされて戸惑っている私を尻目に、そそくさとレポートに取り掛かろうとする彼。
いつも忙しい零くんだからきっと十分睡眠も取れていないだろうから、私の課題に付き合うよりも今は少しでも休んで欲しかった。
『 れ、零くん…?私は大丈夫だから、休んでて?』
降谷「 いい。お前1人にやらせているといつ終わるかわからないからな。化学、苦手なんだろ?」
うっ……確かにその通りだ。
今更ながら、なんでもお見通しの彼に頭が上がらない。
降谷「 それに俺、学生時代は化学わりと得意だったからな。お前よりは出来ると思うし……なにより、早くAと出かけたい。」
『 …ッ……/// 』
( こういう時に痛いところついてくるなんて反則だよ… )
『 それじゃあ……お願いします… 』
〜〜〜
そんなこんなで現在に至る。
『 零くん、ちょっと休憩を… 』
降谷「 駄目だ。」
『 お、お手洗いに… 』
降谷「 この問題解いてからな。」
零くんが指南してくれるのはありがたいし、私も早く出かけたいけど……わたしの体力も精神力ももう限界に近づいていた。
いっそのこと、レポートのことなんて思い出さなければよかったな、なんて思ってしまった。
こうなったら最後、零くんは何がなんでも終わるまで絶対に開放してくれないからだ。
わたしは死にもの狂いでレポートに向かい合った。
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作者名:朔 | 作成日時:2018年6月12日 20時