降谷さんと短編集。1【安室透 / 降谷零】 (ページ16)

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4* 降谷さんと甘えたさん。#1 ページ16

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( 降谷side )

『ただいま』

今日は久しぶりに早く帰ってこれたので、ポアロで出す新作メニューの試作を作ってみようと思っていた。

帰宅して早々、スーツを脱いでエプロンをつける。

A「あ、零くん！おかえりなさい！今日は早かったんだね……って、え？ど、どうしたのその格好…… 」

Aは驚いたように目を見開いた。

『あぁ、事後処理が早く片付いてな。だが今からはポアロで出す新作メニューの試作を作るんだ。……何かあったか？』

A「え？あ、ううん……なんでもないよ…… 」

Aは困ったように笑いながら俺の脱いだスーツをもってクローゼットに向かった。

( 何かあったのか……？)

その時の俺には分からなかった。

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A「 ……くん………零くん……！！！」

『え？』

A「も～、さっきからずっと呼んでるのに、零くんちっとも気づいてくれないんだもん！お風呂、あがったよ？」

試作作りに熱中しすぎていつのまにか料理を始めてから4時間ほどが過ぎていた。

目の前のテーブルに広がる沢山の試作の山。

Aが声をかけてくれるまで気がつかなかったな…

『あぁ、もうそんな時間か…あと少しで終わるから、先に寝ててくれ。』

そう言うと俺は再び料理を始める。