降谷さんと短編集。1【安室透 / 降谷零】 (ページ34)

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『ま、まさか… 』

頼太「あの車…初音の… 」

さっきまで真っ赤だった伴場さんの顔が真っ青になっていく。

『 ……うそ、でしょ…？』

蘭ちゃんが消防車と救急車と警察に連絡して、毛利さんとコナンくんは雨の中、外に飛び出して行く。

その間、私は驚きで何もする事ができなかった。

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警察や消防車が到着し、無事鎮火した後、車内からは黒焦げの遺体が発見された。

初音さんのはずがない、とは思っているが、車のそばに落ちていた彼女の付け爪が、初音さんであることを示しているかのようだ。

『そ、そんな…初音さん…… 』

鳴咽を上げながら泣き崩れる私。

もう立っていられなかった。

『ううっ……どうして、初音さん…… 』

すると突然肩に触れる大きな手。

？「待ってろ、A… 」

耳元で響く、聞き慣れた大好きな声。

『 ……！！！』

この声…まさか……

？「そりゃー会ってましたよ…なにしろ僕は彼女に雇われていたプライベートアイ…探偵ですから… 」

そこにいたのは、眼鏡を外しながら答える零くん…透くんだった。

( そっか、お仕事ってこのことだったんだ……しかも初音さんに雇われた探偵だったなんて…… )