続 ページ32
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「ね、されると思ってたこと俺にしてみてよ」
『何言って…！』
「ほら、してくんないと俺今日他の女の子とイチャイチャしちゃうよ？」
『…それは、嫌』
「ならほら、して？」
『でも…』
「昨日告白してきた隣のクラスの子、美人だったなー？」
『…もう！』
渋々受け入れてくれたA。
茹でダコのまま背伸びするけど、身長差のせいで全然届かない。
ワイシャツの胸辺りを掴んで必死に背伸びするA。その必死さがまた俺の心をくすぐる。
『景瑚くんの……』
「んー？なに？」
余裕ぶって返事をする。
『…景瑚くんの、いじわる』
彼女にうるっとした瞳で上目遣いされて、理性を保てない男はいるんだろうか？
俺は無理。もう我慢できない。
両手で優しくAの頬を掴んでキスをした。
崩れ落ちそうになるAの腰を右手で支える。そのまま、手は下へ進み──
『け、ごくん…っ！それ以上はだめ！』
残念ながら、Aの手に阻まれそれ以上は進めませんでした。
「…だめ？」
『だ、だめに決まってるでしょ！ここどこだと思ってるの！？』
「学校。保健室行く？」
『そういうことじゃなーい！』
タイミング悪くチャイムが鳴る。ちぇ、いいとこだったのに。
『ほら、戻るよ！』
「…今度絶対続きしようね？」
『んなっ、景瑚くんのバカ！！』
意地悪したくなるのは
「Aが好きだからだよ？」
『意地悪するならせめてもうちょっと照れないやつにして…。』
.
君に好きと言えばよかった 〈上原潤〉→←意地悪したくなるのは 〈佐藤景瑚〉
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作者名：すい | 作成日時：2020年4月28日 4時
