COLORS (ページ10)

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pink cheeks ページ10

side Black

「ね、ね、ちょっと実験したいんだけど」
隣でくつろいでいた大我に、甘えた声で言う。

「実験？」
「うん、あのね、俺のことすっごい好きー！って思いながらキスしてみて？」
「ふっ、なにそれ。触れるだけ？深い方？」
「深くてなるべくエロいやつ」
「ん、わかった。じゃ、北斗こっち見て？」

大我の中のスイッチが切り替わったみたい。
目の色が変わった。
俺をとらえて離さない、大我の眼差し。
金縛りにあったかのよう。動けない。

「北斗、好きだよ」
「俺も好き、大我……」

頭をなでられ、そのまま引き寄せられる。
好き、好き、好き……頭の中は大我でいっぱい。

「北斗？」
はっ、ついキスのあと脱力しちゃってた。

「ちょっと待って、一回頭リセットするから。大我も一緒に深呼吸しよ」

意味わかんない、と言いながらも優しい大我は一緒にスーッ、ハーッと深呼吸してくれた。

「リセットできた？」
「多分？」
「じゃあ、次はさっきと逆のこと考えてキスして」
「逆？」
「喧嘩したときのこと思い出したりとか、俺が浮気する想像とかでもいいや」
「逆なら無じゃないの？」
「む？」
「好きの反対は無関心って言うじゃん。だからお腹空いたなーとか、明日の仕事なんだっけとか、そういうのじゃない？」
「そうかも。じゃ、無でさっきと同じキスしてみて？」

俺もなるべく他のことを考えながらおざなりなキス。

「どうだった？」
顔を離した大我に感想を求める。

「どうって？」
「気持ち良さが全然違ったよね？」
「気持ち良さを比較する実験だったの？」
「そう！なんでだろうね。好き！って思いながらするキスはあんなに気持ちいいのに」
「まあ確かに全然違ったね。ところで、北斗？」

大我の視線にまたとらえられる。