COLORS (ページ7)

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a real peach ページ7

side Pink

ああ、まただ。
胸がむかむかする。

最近あいつを見てるとイライラして仕方ない。
なんでだろう。

「どしたの大我。顔、怖いよ？」
「……髙地ぃ、俺北斗のこと嫌いになっちゃったのかもしれない」
「え、なんかあったの？」
「なんにも。でも今も北斗見てたらなんだか気分悪くなってさ。なんかこう、胸の辺りがやな感じする」

小声で話す俺たちの視線の先には、ジェシーと嬉しそうにじゃれている北斗。

髙地がちょっとにやつきながら言う。
「他にはどういうときにそうなるの？」

「えっと……こっち見てくれないときとか、メンバー以外の人と楽しそうに話してるときとか？」
不仲ってほどでもなくなって久しいのに、再燃？
いや、前は別に嫌いだったわけじゃないんだけど。

「それ、逆じゃね？」
「は？」
「だから、嫌いじゃなくて好きなんじゃないの？」
「いやいやいや意味わかんない」
「そう？」
「そうだよ。何言ってんだよ髙地は。ばかだな」
「大我、胸に手を当ててよーく考えてみ？」

目を閉じて、素直にやってみる。

……よくわかんないや。
って言うか男を好きになったことなんかないし。
しかもメンバーだし。北斗だし。

そのまま少し考え込んでいると、ちょっと離れたとこでボソボソと話し声がする。
耳をすませる。

「髙地、京本体調悪いの？」
「いや、元気だよ」
「でも胸押さえてソファーに横になってるよ？お腹痛いんじゃない？」
「ははっ、あれはそういうんじゃないから」

笑う髙地と訝しげな北斗。

胸がふわふわとあったかい。
じんわりとしてくる。
そうか。俺、好きなのか。
頭がパッとクリアになる。

勢いよくがばっと起き上がる。

ちょうど通りかかったのか、目の前にいた北斗がビクッと驚いて立ち止まりこっちを見た。
「北斗、心配してくれてありがと」
「えっ、う、うん」

にこっと笑いかけると、挙動不審になってる北斗。