イロイロ短編集♪２ (ページ22)

今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:49,527 hit

ＢＬＥＡＣＨ　私だけ４　ページ22

「う・・ッ！し・・るかぁ・・・ッ」

痛みに耐える石田君

こんな石田君の声も好き

いつもみたいな声も好きだけど、必死に耐えている声も大好き

でもさ、まだ〝私だけ〟じゃない

まだ・・・だめ

そう思うと、織姫ちゃんはすごいな

たった二週間で自分のものにしたんだもんね

私が石田君が好きだった

でも周りにはかわいい織姫ちゃんや朽木さんがいた

それにたつきちゃんもいた

そんな中に私は入ることが出来なかった

そんなときだった

彼が行方不明になった

織姫ちゃんは彼が好きだったらしい

ずっと顔を上げなかった

そしたら一週間ほど学校に来なくなって・・・

心配して家に行くと笑顔で迎えてくれた

少しイラついたよ

心配してるのにどうして休んでるの？どうして笑顔なの？

悲しいんじゃないの？

でも織姫ちゃんが部屋に入れてくれて分かった

どうして笑顔なのか

どうして一週間休んでいたのか

『ね、やっと〝あたしだけ〟見てくれるようになったんだよ！』

そのときの織姫ちゃんの顔は今まで見てきた中で一番輝いていて、嬉しそうだった

『・・どうして？』

『フフッ。あのね、Aちゃんはあたしと一緒だから』

『一緒・・・？』

『うん。だから教えてあげるね？Aちゃんには・・・』

いつになったら石田君は私を見てくれる？

いつになったら私だけを見てくれるの？

ねえ、見てよ

〝私だけ〟を

「織姫ちゃんにもう一回聞きに行こうかなー」

「井上・・さんも、君も・・おか・・し・い・・」

「織姫ちゃんはおかしくないよ？・・・あ！そっか！」

私は笑った

一番大切なことを忘れていた

織姫ちゃんがどうして一週間休んだのか、その理由は・・・・

「ねぇ、ずっと私が石田君の隣にいたらいいんだよね？」

狭く暗い押入れの中で君を一人にして、狂いかけたら私が光を与えてあげる

織姫ちゃんはこの方法で彼を手に入れた！

「あぁ！！早速やらなくちゃ！一週間？ううん、もっと長いことかけて・・・１０日間ぐらい？うん、そうしよう。先生に電話しなくちゃ」

私は鼻歌を歌いながら扉を閉めた

暗いところに、一人石田君を置いて・・・

織姫ちゃんにも連絡しないとね！

あぁ、楽しみ！！

その瞳に、私だけを移す日が待ち遠しいな！

大好きだよ、石田君！