イロイロ短編集♪２

ＢＬＥＡＣＨ　私だけ３　 ページ21

両親は出張中で、私の他に兄弟もいないから一人で暮らしている

鍵は二重になっていて、防犯カメラも設置してある

窓ガラスは割れにくいもので、庭にはセンサーがある

不審者がいたら警報が鳴って、すぐに警察に通達する仕組みになっている

大きな犬を飼っていたんだけど、両親が溺愛していたから出張にまで連れて行っちゃって・・・

仕事なのにね？

でも寂しくなんかない

学校には友達が沢山いるし・・・


それに


彼もいる


「ただいま」


自分の部屋に直行して、鍵を開ける

女の子らしいピンク色のカーテンに勉強用の机

その隣に本棚とクローゼット

ＣＤやぬいぐるみや雑誌が床に散らばっている

カーペットは淡い黄色

壁には大好きな彼の写真、写真、写真・・・

ベッドの上に置いてあるペアのウサギは織姫ちゃんからもらった

私と彼がいつまでも仲良くいられますように、って

もちろん、私も織姫ちゃんに送ったよ

イルカのペアのキーホルダー

ずっと一緒にいられるでしょ？って渡したら顔を真っ赤にして喜んでくれたんだ

本当にかわいいよね

あの人に嫉妬しちゃうわ


私は無言でクローゼットの扉を開けた

普通は服が入ってるんだけどね、私のは違うの


大切な大切な彼が入っているの


「ただいま、石田君。寂しかった？」


彼・・・石田君の口に巻いているタオルを取って、目隠しも取る

何で震えているのかな？


「ねぇ、石田君・・・た・だ・い・ま」


わざとゆっくりといってみた

だって「ただいま」って言ってるのに「おかえり」とか言ってほしいじゃない


「ぁ・・・」

「うん？」

「・・・ッ！出せ！こんなことして何がしたいんだよ！君は！」


あらら・・

「おかえり」じゃなかった


「まだそんなに怒鳴る力が残ってるんだね」

「ふざけるなっ！」

「あーあー・・・早くあの人みたいにならないかな？」


そういってかばんからカッターを取り出す


「ッ！」

「ね？織姫ちゃんは・・・どんなことしたのかな？」


ザクッ

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