イロイロ短編集♪7（リク消化最優先！）

BLEACH　市丸ギン２ ページ5

市丸の言葉に、ぽかん、とAが間抜け面を晒した


沈黙が流れる


―――え、即答してくれへんの?


内心冷や汗をかきながら、Aの言葉を待つ


「―――あ、完成」


Aの方をちらりと見ると、手元のルービックキューブが、六面すべての色を揃えていた

ずっと触っていたからな、うん


「Aは僕よりルービックキューブなん!?」


酷い、と嘆いて身体を丸くする

本当に涙が出ているわけではない

いや、出そうだけれど


「市丸」


ぽすん、と何かが落ちる音がして、市丸の背中からAが抱き着いた

お腹に手を回し、しっかりと抱きしめる


「私は市丸のこと、ちゃんと好きだよ」

「…そんなら」


なんで―――。

続くはずだった言葉は、Aによって遮られた


「嫉妬しないとか市丸は言うけど、どうして嫉妬しないといけないのさ」


ぎゅう、と市丸を抱きしめる腕に、Aは力を入れる

背中に身体を密着させ、頬ずりまで始める


「だって」



「市丸は、私以外を見ないでしょ」


バッと勢いよく首を後ろに回し、抱き着いているAを見る

真っ直ぐに、強い眼差しが市丸を射抜いた


「私以外の女が、魅力的に見えるの? 私しか見えないでしょ??」


それなのにどうして、嫉妬しないといけないの?


至極当然のことを告げ、何故その考えに至るのか分からない

Aは首を傾げながら市丸の返事を待った


「――――――ッッ」


ぶわ、と顔に熱がたまる


なんや、A、僕のことめっちゃ好きやん



「Aッ、ごめん!! 好き!!」


身体ごとAに向かい、市丸が勢いよくAを抱きしめた

腕の中に抱え込み、先ほどのAよりも強く抱きしめる


「うん、私も、好きよ」


市丸の腕の中、気持ちよさそうに目を細めて、Aも市丸の背中に腕を回した

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