イロイロ短編集♪6（リク消化最優先！）

ハイキュー!!　赤葦京治（英領海賊ソルねこさんリク） ページ29

私には、付き合って３年になる恋人がいる

中学生の頃からの付き合いで、同じ部活に所属していた

男女混合の練習試合なんて厄介なものが、顧問の先生たちによって計画されていたことが、きっかけだった

くじ引きで決まったチームの中に、セッターとして恋人が、リベロとして私が組み込まれていた

筋力の差や身長の差などはあるものの、小回りのきく私たち女子メンバーを、男子メンバーは一目置いてくれたらしい

その試合で仲良くなって、気づけばお付き合いをすることになっていた

そんな恋人は、バレーの強豪校へ進学した

私は将来の夢のために進学校へ

部活は友達に誘われて仕方なく入った程度で、あまり思い入れはなかったからすっぱりとやめた

それを素直に告げれば、恋人から渋い顔をされたけれど、私にどうしてもかなえたい夢があることを言えば納得してくれた

それでも恋人とは続いている

恋人は聞き上手で、私が挫折しそうになった時は、傍で励ましてくれる

私も、恋人がスランプに陥ったときには傍にいて、きちんと話を聞くようにしている

お互いに他者のサポートが得意な面があるからこそ、今まで大喧嘩や別れの危機などはなかったのではないかと思う


「そういえば、明日近くの体育館で練習試合だよね」

「うん。覚えててくれたんだ」


部活がある恋人と、補習がある私とでは、時間の都合がほとんど合わない

強豪校だから仕方はないし、私の学校も有名進学校だからお互い様である

それでも、こうして時間を見つけて、携帯電話で日常の報告程度はいつもしている


「明日は補習が午前で終わるから、見に行けるよ。何か作っていこうか」

「本当に? でも、無理しなくていいよ」

「大丈夫だよ。何時までだっけ」


終了予定時刻を聞き、スケジュール帳の書き込みを確認する


「うん、問題ないよ。明後日は休みだし」

「そっか。それなら、うん、来てほしいな」

「見学って自由にできる?」

「大丈夫だと思うけど、一応監督に言っておく」

「ありがとう。それじゃあ、また明日」

「また明日。おやすみ」


電話を切って、椅子にもたれかかる

結局何を作っていこうか、聞くの忘れたなぁ、なんて思っていると、メールが届いた

〚いつものが食べたい〛

そんな文面に笑みが漏れ、冷蔵庫の中身を思い出す

ああ、早く明日にならないかな

久しぶりに会える

もしかしたら、少しだけ時間がとれるかもしれない


携帯のトップ画面に写る、笑顔の恋人の写真を見て、笑った

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