イロイロ短編集♪6（リク消化最優先！） (ページ26)

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MAGI　ドロン（セネンさんリク）ページ26

大好きな人がいます。

いつから好きだったのか、もうわからないほど、大好な人がいます。

「見てください見てください見てください!! 私の魔法、すごいでしょ」

「ああ、さすがだな。素晴らしい魔法だ。私も誇らしい」

大好きな人のお姉さんのことも、私は大好きです。

「先生先生先生!! 私、もっともっと魔法の勉強をして、強くなって、先生と同じくらいすごい魔法を使えるようになりますね」

「おお、おお。期待しておるぞ」

頭を撫でてくれる先生の事も、大好きです。

「お前の魔法なんて弱っちい。そんなんで戦えんの?」

小馬鹿にしたように鼻で笑った、私の大好きな人。

「まったく。お前はまたそんなことを言って…。素直に認めてやれ、照れてないで」

「て、照れてなんて…!?」

「若いのう」

私に対して厳しい人ですが、その実、私に対してとても優しい人なのです。

素直になれない、照れ屋さんなのです。

「おい、ぼさっとしてんなよ、A」

私の名前を呼ぶときに、少しだけ赤くなる頬とか。

私を呼ぶときに、自然な動作で差し伸べてくれる手とか。

私の歩幅に合わせてくれる足とか。

私を抱きしめてくれる腕とか。

全部全部、大好きです。

「はい、すぐに行きます、ドロン」

たくさん勉強して、たくさんの魔法を覚えて、使えるようになって。

今はまだ未熟さ故に、戦場を体験したことはないけれど。

いつか、大好きなドロンの隣で、大好きなドロンを守れるくらいに、強くなって。

そうしたら、ずっと隣にいていいですか。

なんて、尋ねてみよう。

「―――いいに決まってるだろ、バアーカ」