イナズマイレブンGOクロノストーン 沖田総司(沖田左之助さんリク) ページ39
「もー、沖田さんったら…何で外に出てるんですか」
「見送りに行ってたんだ…」
床で寝込んでいる新撰組一番隊隊長に向かって、鮮やかな少女は呆れた顔をする
「どなたか旅に出られたのですか」
「…そうだな、旅といえば旅だ」
「そうですか」
それ以上は何も聞かず、ただ沖田の看病をせっせと進める
「…Aは、時空を越えられるなんてこと、信じるか」
ふとした問いかけ
「時空?」
「未来から、この時代に来る、なんてこと信じられるか」
「そうですねぇ…信じますよ」
だって、とAは続ける
「そのほうが素敵じゃないですか」
・
沖田とAが出会ったのは雨の日の橋の上だった
傘を差して見回りをする沖田と、傘を差さずにただ立っているA
傘を差し出す沖田に、にこりと笑いかけて
『おおきに、新撰組の隊長様』
と、どこかの方便で礼を言ってきた
そのあと、新撰組お抱えの医師ということを知り、沖田が病気で倒れた時に再び二人は出会った
『薬師のAです…よろしくお願いします、沖田さん』
あの時の方便など無かったように、滑らかにAは笑った
・
沖田はAの過去を知らない
何故ここにいるのか、何故薬師をしているのか、何故新撰組のお抱えなのか
腕がいいから、という理由もあるだろう
しかしそれだけで納得することは出来なかった
「そうか…素敵、か」
「はい。沖田さんは信じないのですか」
「いや、信じる」
未来から来た、守りたいものがあると言った、強い意志を宿すかの少年を思い浮かべて、沖田は柔らかく微笑みを浮かべた
「ふふ…」
Aも優しく微笑んだ
後片付けを始めるAを静かに見つめ、沖田は息を吐いた
最近は体の調子が悪く、すぐに床へと逆戻り
「もうそろそろ、だな」
「何か言いましたか?」
こちらを振り返ってAは首を傾げる
「いや…そろそろ眠くなってきたなと思って」
「まぁ。では私はお暇しましょう」
「あぁ。今日はありがとう」
「いいえ。お大事に、沖田さん」
ふすまが静かに閉まる
足音が遠ざかる
残された沖田は、一人ため息をはいた
未来の自分がこの選択に後悔していたとしても、今の自分はこれが最善だと
迷った末に出した答えは、今を生きることにとってとても大切なことであると
『愛してる』
たった五文字の言葉さえ、伝えることを止めた
沖田はそのまま深い眠りへと落ちていった
BLEACH 日番谷(狂)(+雪比奈+さんリク)→←BLEACH 修兵(アンリク)
37人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒカリ - すみません間違えて続編があるのに気がつきませんでした。続編に書きます。 (2017年6月18日 5時) (レス) id: af8ab5d7d9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - あの、リクエストで、BLEACHで異世界から来た女の子と朽木白哉さんの恋物語を書いて欲しいです!お願いします! (2017年6月18日 5時) (レス) id: af8ab5d7d9 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - 音桜(隠居中)さん» ありがとうございます!これからも更新頑張ってください! (2014年8月26日 2時) (レス) id: 676dabd545 (このIDを非表示/違反報告)
音桜(隠居中)(プロフ) - miyuさん» バカップルを最近書いていなかったので楽しかったです。でも勢いで書いたんで所々阿呆が目立つ…。こんなのでよければまたいつでも。基本暇してるので気分が乗ったらすぐにでも取り掛かりますから! (2014年8月26日 2時) (レス) id: c5451431f8 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - うおおおおおおおお早速リクありがとうございます!素晴らしいですね!またリクしていいですか? (2014年8月26日 2時) (レス) id: 676dabd545 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:音桜 | 作成日時:2013年3月22日 13時