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勝利が入院して5日目を迎えた時だった

いつも通り学校が終わり

勝利の病室に向かう

「おっはよ〜」

返ってこない挨拶にも

なんだか慣れてしまった

ふうと一息ついてテキストを広げた

「んん...」

数学の問題を解いていると

唸り声みたいなのが聞こえて

慌てて勝利の顔を覗き込めば

勝利が目をゆっくりとあけた

「勝利...!!!!」

嬉しさで勝利のことを抱きしめる

「....誰ですか?」

そう言った勝利の目に

俺は映っていなかった

「...え?なに言ってんの勝利つまんない(笑)」

冗談もほどほどにしてよと笑ってみても

勝利はポカンと口を開けている

とりあえずナースコールを押して

看護師さんが来るのを待った

勝利のお母さんから伝えられた

''記憶喪失''

頭が真っ白になった

勝利は俺のことを覚えてない

飲み物を買って病室に戻ろうとすると

病室の中から声が聞こえた

「ごめん!!!!!!

僕のせいでっ...」

マリウスの声だった

「どちら様ですか...?」

「え?勝利くん...?」

勝利のその問いにマリウスは

力のない声をあげた

病室のドアが勢いよく開いて

マリウスが飛び出してきた

俺のことに気づかず通り過ぎたマリウスを

引き止めることができなかった

入れ違いかのように近藤さんが病院へ来た

「あっ松島くん」

俺を見つけて声をかける

「近藤さん少しいい...?」

近藤さんがコクリと頷いた

自動販売機でココアを二つ買って一つを渡す

「いくら?」

「いいよ」

近藤さんはココアの缶をあけて一口飲むと

「で、どうしたの?」

と問いかけた

「実は勝利なにも覚えてなくて」

近藤さんの顔が青ざめていくのがわかった

「記憶喪失....ってこと?」

「うん、

お母さんから事故のことも

無理には思い出させないでほしいって

言われた。」

「そっ...か」

近藤さんは泣きそうな顔をしていた

それから勝利が困らないように

俺たちは友達ということになった

お互いを名前で呼ぶこと

それを約束した

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作品ジャンル:恋愛
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真緒(プロフ) - 続きを待ってます! (2020年5月26日 3時) (レス) id: 4581f1bec1 (このIDを非表示/違反報告)
きょんきょん(プロフ) - このお話大好きなので続き待ってます。 (2019年10月27日 20時) (レス) id: a02f77dfe8 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 更新待ってます (2019年4月11日 1時) (レス) id: 173109b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん。(プロフ) - この話好きです!続き待ってます!!楽しみにしてます^_^ (2019年2月10日 3時) (レス) id: 23b17cd402 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 続きが気になります!! (2019年1月10日 16時) (レス) id: 173109b1a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しお | 作成日時:2018年11月5日 21時

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