もう一度、君と。２【shori.s】

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「HR始めんぞ〜」

菊池先生が教室に入ってきたのに

琴音の姿が見当たらない

休みかな...？

携帯をこっそりと確認したものの

なにもきていない

どうしたんだろ？

そんなことを考えていると

教室のドアが開いて

琴音が入ってきた

「澤口、遅刻な」

「え！なんで！セーフにしてよ！！」

琴音と菊池先生のやりとりに

クラスメイトが笑った

HRが終わり琴音の元へ向かった

「おはよう」

「おはよ」

朝の聡とのことが頭によぎったけど

琴音に申し訳ないとか思う方が失礼だし

やましいことはないもん

大丈夫、そう思った

「あのさ、帰りタピオカ飲みに行かない？」

部活終わりも部活がない日も

健人くんと帰ることが多かったから

琴音と帰るのは久々

「行こっ」

健人くんの教室まで向かう

「お、1年生じゃん。どうしたの？」

優しそうな人が私に気づいて

声をかけてくれた

「あの、健人く..、先輩！いますか...？」

「おーい中島！なんか1年生の子」

「ありがとうございます」

「いーえ！」

「どうしたの？A」

昨日のことがあったせいか

健人くんの目を見て話せない

「A？」

顔を覗かれて慌てて健人くんの顔を見る

「昨日のことはほんとごめん、

大人気ないこと言って。

気にしないで、ね？」

「はい...」

そう言って頷くと

健人くんはふふっと笑った

「で、どうしたの？」

「あっ！今日琴音と遊ぶので一緒に帰れないっていう報告を...」

「りょーかい」

わざわざありがとねと言って

健人くんは教室に戻った


放課後になり琴音と共に学校を出た

ひさびさに2人で歩く帰り道

琴音はさっきから黙ったまま

なんか怒ってる...？

思い浮かぶのは聡のことだけど

聞いていたなんてことはない

タピオカ屋さんに到着して

別々に注文し席に着いた

「美味しいね！これずっと飲みたかったんだ」

「だね...」

話を振ってみても

そっけない返事が返ってくるばかり

本格的に不安になってくる

「あのさ」

琴音が私の目をみて

ようやく口を開いた

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