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それからというもの

実行委員の私は毎日仕事に追われていた

クラスの手伝いにもほとんど参加できず

「Aちゃん!」

いつものように名前を呼ばれ

行なっていた作業の手を止めて

中島先輩の元に駆け寄る

「これ、できる?ちょっと今日だけクラスの方行かなきゃ行けなくて..」

と申し訳なさそうにプリントを1枚

私も大変だけどそれ以上に大変なのは

みんなをまとめて自分も仕事している中島先輩で

断る理由もなくてそのプリントを受け取った

「ほんっとごめん!ありがとう!」

走っていった中島先輩の背中を見送り

渡されたプリントに目を通す

倉庫から荷物を運ぶという内容だった

「よしっ」

自分に小さく喝を入れて倉庫へ向かう

「なにこれ...」

薄暗い電気をつけ倉庫の中へ入ると

そこには大量のダンボール

この中から探して運ぶらしい

ひとつずつダンボールを確認して

必要なものだけを取り出す

「つか...れた..」

ようやく全部出し終えた頃にはもうヘトヘトで

今からこれを運ぶのか...

ふうとひと息ついて立ち上がる

ダンボールは全部で10個

2個ずつ運べば5往復

あとちょっと

と自分の頬をぺしんと叩く

重たいダンボールをふたつ積み上げて持ち上げる

「部活の筋トレよりきついじゃん..」

ダンボールで視界が遮られ前が見えない

慎重にちょっとずつ歩いて行く

「あれ、後藤さん?大丈夫?」

タッタという足音と共にそんな声が聞こえた

ダンボールの横から顔を少し覗いてみると

体操着を着た勝利くん

「え?あ、うん!全然大丈夫!」

そう伝えた途端少しダンボールが傾いて

落ちそうになる

「危なっ」

勝利くんの手がすぐにダンボールを抑えて

なんとか落とさずに済んだ

「ありがとう...」

「手伝おうか?」

とお礼を言うなりそう言ってくれた

勝利くんの後ろには

まだ完成途中と見られる看板とペンキ

勝利くんだって作業中なのに手伝ってもらうのは

なんだか気が引けて

「ううん、1人で大丈夫!ありがとう」

ペコリと小さくお礼をしてまた歩き出す

よくやく4個目のダンボールを運び終え

最後の1個を取りに倉庫へ向かう

「よいしょっ..」

疲労のせいかやけに重く感じるダンボールを

なんとか持ち上げまた歩き出す

「きゃ!!!」

倉庫を出た途端なにかにつまずいたのか

体がふわっと浮いた

ダンボールが落ちる音がすると同時に

私も転んでしまった

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作品ジャンル:恋愛
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しお(プロフ) - なつきさん» ありがとうございます!がんばります! (2018年10月23日 16時) (レス) id: c9b991f0d1 (このIDを非表示/違反報告)
SZ LOVE - 更新頑張ってください! (2018年10月20日 16時) (レス) id: 0cb6e92bbe (このIDを非表示/違反報告)
なつき - きゅんきゅんします!!更新楽しみにしてます!!頑張ってください (2018年10月19日 21時) (レス) id: 0cb6e92bbe (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - Yellowさん» ほんとですか〜( ; ; )嬉しいですありがとうございます!!! (2018年9月26日 7時) (レス) id: 3e32893750 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow(プロフ) - 中島先輩の反応がすごいきゅんきゅんしました!続き楽しみにしてます! (2018年9月25日 22時) (レス) id: a576f5d1ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しお | 作成日時:2018年5月5日 23時

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