幼馴染の親友≠恋人 2 【Shori.S】 (ページ36)

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≠恋人ページ36

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結局先輩の言葉が頭から離れないまま
ぼーっとお風呂に入った

全く温まった感覚もないけど
のぼせても困ると１０分後にお風呂を出た

脱衣所に戻ってお気に入りの部屋着を着る

白いショートパンツを履きながら
ふと、あることに気がつく

『これ、佐藤先輩に見られるじゃん…』

同じ部屋なったから絶対見られる

気づいたあとに後悔しても遅いけど、
もう少しマシな服を持ってこればよかった

でも仕方にから気にしない！と決め、
脱衣所を出た

『あれ…？佐藤先輩まだなんだ』

待ち合わせの暖簾の前にはまだいなくて
その場に立ち尽くす

次の瞬間、聡の言葉を思い出した

“お風呂上がりに勝利にサイダー差し入れしてあげて”

これだ！とばかりに自動販売機へダッシュ

『サイダーね、サイダー…
カロリーオフがいいのかな？』

お金を入れてから細かいところで悩む

とりあえず私だったらカロリー０がいい

でも佐藤先輩は…？体重気にしてたっけ…

『陸上部部長って減量するのかな
でももうすでに細いしな…』

ボソボソ独り言を言っていると、後ろから
”僕なら普通のが好きだよ"と聞こえた

振り返ると、お風呂上がりのほやほや佐藤先輩

『了解です！』

突然の先輩に焦ってしまい、慌てて
購入ボタンを押す

音をたてて落ちてきたペットボトルを渡すと
佐藤先輩は嬉しそうに受け取ってくれた

勝利「ありがとう！じゃあ僕も
Aちゃんに買ってあげる」

『え、大丈夫ですよ！』

勝利「Aちゃんどれがいい？」

お金を入れながら聞く先輩に、反射的に
“レモンティー！”と叫んでしまった

勝利「お風呂上がりにレモンティーって珍しいね」

不思議そうな先輩は、首を傾げながら購入

出てきたペットボトルを受け取ると同時に目が合う

濡れて髪がペタンコになっていてもかっこいい

勝利「ん？俺なんか変？」

『あ、いえ！ありがとうございます。お金払います！』

勝利「大丈夫だよ。Aちゃんが
僕にサイダーくれたお礼だから」

『あり、がとう、ございます…』

見つめすぎているのがばれ、
動揺しておどおどする私を笑う先輩

“やっぱAちゃん面白いわ～”
なんて言っている

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勝利「部屋戻ろ？」

『はい。戻ったら一緒にトランプしたいです！』

これから平静でいられるかな

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