幼馴染の親友≠恋人 2 【Shori.S】 (ページ22)

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≠恋人ページ22

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朝、目覚ましよりも３０分も早く目が覚めた

今日から合宿だ

３０分で何ができるか考えたところ、

部員がバスの中で食べれるおにぎりを持って行こうと思った

きっと朝早いから朝ごはん抜きの人もいるだろう

目覚ましがなる予定だった時間にちょうどおにぎりを作り終え、合宿のための服に着替えた

佐藤先輩が迎えに来てくれる

そう思うと、少しの髪の乱れも気になった

必死に鏡の前で見栄えをよくしていると、インターホンが鳴った

急いで荷物を全部待って外に出ると

勝利「おはよう」

佐藤先輩が爽やかに立っていた

朝からにこやかで…

こっちまで微笑んでしまう

勝利「じゃあ行こっか」

佐藤先輩の言葉で、一緒に歩く

先輩への気持ちを自覚してしまった今、この距離がすごくもどかしいし恥ずかしい

勝利「荷物多くない？」

『へっ？』

話しかけられるなんて予想もしていなかった私は、間抜けな声を出してしまった

勝利「持ってあげるよ」

その一言とともに、一番大きなカバンが私の手からなくなった

『大丈夫ですよ！それ重いですし…』

勝利「遠慮しなーい」

『でも…』

勝利「これからマネージャーとしてビシビシ働いてもらうんだから！ね？」

『ありがとうございます』

素直に甘えることにした

そのあともポツポツ話しながら、やっとバス停に着いた

ほとんど全員が集まっていた

『遅くなってごめんなさい！』

女子部員「全然遅くないよ！」

優しそうな女の子がポニーテールを揺らしながら微笑んだ

５分経って全員集まり、バスに乗った

『あの...みなさん突然すみません。実はおにぎりを握ってきたのでぜひ食べてください』

男子部員「まじ！？ありがとう！ちょうど腹減ってたんだよな」

女子部員「Aちゃんって料理部だったもんね！ありがとう！」

たくさんの人が感謝してくれる中、佐藤先輩は笑顔で近づいてきた

勝利「やっぱりAちゃんをマネージャーに選んでよかった。ありがとね。おにぎりいただきます」

おにぎりを持って席につくとき、

さりげなく頭に手を置かれて呆然としてしまった