Emotion【SHO.H】 (ページ47)

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テスト週間が終わった。
今日はそのテストが返ってくる。

小「来年は受験だ～しっかり勉強しないと痛い目くらうぞ～」

ゆるくて楽だという定評のある小西先生が次々にテストを返していく。

小「結城～」

私の名前が呼ばれて、足早にテストを取りに行く。小西先生からテストを受け取り、すぐに席に戻ろうとすると...

小「結城～わかってるよな？お前はまず留年回避を目指せよ～」

教室中に笑いに包まれる。
此奴。穏やかな表情をしながら結構グサグサ言ってくるな...。
私は恥ずかしくなって急いで席に戻る。

.

舞「勉強せえへんかったの？(笑)」

「した。したはず。多分した。」

舞「留年したら笑えないで(笑)」

「わかってるわよ」

本当、笑えない。
私の今回のテストはクラス順位下から2番目というなんとも悲惨な結果に終わった。
これでも一応、東京の大学に進学を考えているのだ。

最下位はと言うと.....

大「なんでや！おかしい！俺がAよりできとらんわけないわ！！」

西畑くんであった。けれど私と西畑くんは五十歩百歩、実質私がワースト1位だったと言っても可笑しくない。

そして何より驚きなことは

紫「俺、上から2番」

この男。平野紫耀。
何故、何故だ。
あんなにすかして授業を受けているのに..というか寝てる時の方が多いのに...何故...
それにこの男のせいで貴重な日曜日を充実した勉強にあてられなかったというのに...

舞「嫌味な奴やな(笑)」

「本当よ」

小「おまえら～明日から夏休みに入るわけだが、部活に遊びにまあ勉強も程々にやっとけよ～あと結城ー、終わったら職員室～」

.

小「ほい、これ」

私は小西先生から交通機関の学割の申請書を貰う。

「ありがとうございます」

小「平野も程々にして勉強もしっかりせえよ～。お前東京の大学行きたいんやってな？頑張らなあかんよ」

「...はい。失礼しました。」

職員室を出ると紫耀が壁に寄りかかって私を待っていた。

紫「今日、来るやろ？」

「あ、うん」

紫「行くで」

私は紫耀に手を引かれる。

私は今日、ずるずると引き延ばしにしてしまっていたことをこの男に言わなければならない。
夏休みの間は会えないということ。