Emotion【SHO.H】 (ページ28)

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廉「はい。ここは？」

長「3x」

廉「ちゃう」

長「じゃあ4x」

廉「お前当てる気ないやろ？」

只今、おバカな長妻の勉強を見てやってる。
でもこいつのバカさ加減は超がつくほどで。
こいつよう学年上がれたなと飽き飽きしとる俺。

長「れんちゃーん休憩にしよ？ね？」

廉「まだ二問目やろ」

こーゆう会話は彼女としたいものであって。
どうして俺が長妻と放課後過ごさなあかんねん

怜「そういやさ！廉、大阪行ったんでしょ？休みの間！」

顕○に聞いたぜ～ってニヤニヤと。
....そうやで。会ってきたんよ大天使と！！

怜「Aちゃんもあんまり頭いいほうじゃないよね～」

廉「阿保。ええんや彼奴はかわいいから。」

怜「俺は可愛くないのか！」

廉「おん」

俺の中で可愛いのはAだけ。
ほんまにAだけ。
そこらで足出してる女は俺の中では女じゃないと思っとるから。
てか、長妻は男やし。
大体男に可愛いだなんて思わんわ。

怜「２年後、ちゃんと東京戻ってこれるの？」

廉「どーゆう意味」

怜「大学だよ」

長妻は馬鹿なのに変なとこ勘がいい。
大学。
そのことは俺も少し心配してた。

Aが果たしてしっかり東京の大学に受かる程に勉強をしているのか？と不安になる。
はっきり言ってしまえばAは勉強できんし、やる気もあんまりなさそう。

しかしこれに関してはやってもらわな困る。
けれどAの様子を監視することもできない。せやから結局、Aを信じるしかない。

.
.

廉「保険かける」

けれどいくら信じたって
どうにもできないこともある。
もしもAが受験に落ちて、遠距離のままやったらホンマに俺ムリやから。

怜「廉が大阪ってこと？」

廉「誰にも言うな。秘密な」

怜「おまえ確か大学、国立第一だろ？」

廉「おん」

怜「おまえ幾ら何でも無謀すぎるよ」

無謀でもなんでもええ。
俺はAとの2ヶ月振りの再会で気づいてしまった。
遠距離恋愛は難しい。とてつもなく。

廉「お前は自分の心配をせえ」

わかっとる。
国立第一にして大阪の大学も受けるなんて無謀。
快挙や。
安パイ男のこの俺が人生で大きな賭けに出ることにした。

全部、Aのため。
ホンマに好きや。愛おしい。
彼女の為なら俺は幾らでも自分を犠牲にできるんや。

怜「廉って馬鹿だね」

廉「お前にだけは言われたない」

俺はAの為なら
いくらだって馬鹿になれるのだ。