10 家族 ページ10
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「え、そんな……いいんですか？突然来て、ここに住むなんて。本当に？」
「元からそのつもりで連れてきたからな」
軽い調子で頷いたグルッペンさんに、開いた口が塞がらない。
家に養う人間が一人増えることにどれだけのコストがかかると思っているんだろうか。
「で、でも、他の人は……」
「俺は別にええけど」
「グルッペンとトントンが認めたんなら文句言わへんよ」
「僕は初めから賛成やったよ」
他の人たちも、突然そんなこと決められても困るだろう、と思って聞いてみれば、
返ってくるのは了承の返事ばかり。
この人たち、グルッペンさんへの信頼がすごいな……と遠い目をして考える。
どうしてそんなことしてくれるんだろう、とぼんやり考えていると、玄関がガチャリと開く音がした。
そのままぺたぺたと歩いてくる音が聞こえて、白い詰襟姿の男の人がひょこりとリビングへ顔を覗かせた。
その人に一番早く反応したのは、綺麗な茶髪をアシンメトリーにした可愛らしい男性。
「あ、ひとらん、おかえりめう〜」
「あれ、グルッペンが捨て猫拾ってきたってメール見たんだけど……女の子？」
「え」
ソファに座る私を見たその人は目をぱちくりさせた。
す、捨て猫って……誰だそんなこと言ったのは。
なんとなく居心地が悪くなって俯くと、鬱さんが言った。
「そう、この子うちで暮らすことになったから」
「えっ」
驚いて鞄を落とした男性に、共感の意をこめてコクコク頷く。
そのお気持ち、とてもわかります。
驚きますよね、私も驚いてます。
すると、詰襟姿のその人はリビングへ入ってきて、私に向かい合った。
「そっか、俺はひとらんらん。ひとらんとか、好きに呼んでよ。これからよろしくね。」
軽い………！
そんなに簡単に認めてしまっていいのか。
「えっと、ひとらんらんさん。そんなに軽く認めちゃって良いんですか……？」
「『ひとらんらんさん』なんて畏まった呼び方しないでいいのに。家族になるんだから」
「か、家族………！？」
え、そうなんだ。そういう話だったんだ。
私って何一つ理解できていなかったみたいだ。
家族、になるのか、この人たちと……？
家族というワードにひたすら慄いた私に、ひとらんらんさんが不思議そうに首を傾げる。
「え、違った？そういうことでしょ？
グルッペンが連れてきたってことは。」
そんなの知らなかったです、とはとうとう言えなかった。
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クロ - だ、ｗｗだいめｗｗい←タイトルでつぼった (2021年12月14日 15時) (
レス) @page44 id: f731cae52b (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - @死神れもんさん» 返信遅れてしまって申し訳ないです…！ふふ、今後の展開など楽しんで推理してもらえると嬉しいです。応援もありがとうございます！近日中に続編へ行けるよう頑張りますので、今後もお楽しみいただけると幸いです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - すみれいんさん» 返信遅れてしまってすみません。いつもコメントありがとうございます！感想などいただけると本当に励みになりますし、嬉しいです。近々続編へ移行する予定ですので、そちらもお楽しみいただけると幸いです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - レナさん» 返信遅れて申し訳ないです……！コメントありがとうございます。とても嬉しいです！そろそろ続編へ行く予定ですので、続編でもお付き合いいただけると嬉しいです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
@死神れもん - knさんまさか,ガチのかぞk((おっと、やめたほうがいいか！このお話好きです！頑張って更新してくださいね！( ´ ▽ ` ) (2020年5月10日 12時) (レス) id: 14c18b2c8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし | 作成日時：2020年4月25日 21時
