08 冷たいスカイブルー ページ8
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「あ……」
「はーい、ちょっとごめんね」
軽く私の足を取って足裏を見ると、うん、ちゃんと洗えてるね、と頷いた。
石鹸滲みた？と訊かれて曖昧に頷くと、柔らかく笑う。
男性はそのまま救急箱から包帯を取って、足にくるくる巻いていった。
足裏を保護するように巻き終わると、包帯を切ってテープでとめる。
一連の動作はとてもスムーズで手馴れていて、いつも怪我の手当はこの人の役目なんだろうな、と察した。
私がされるがままに手当を受けていると、ソファの背もたれの後ろから、さっきの金髪の男性が私の顔を覗き込んだ。
ずいっと顔を近づけられて、咄嗟に仰け反りそうになったけど、足の手当の邪魔になってしまうからガマンする。
顔を近づけてよく見てみると、男性は均整のとれた綺麗な顔をしている。
宝石を削りだしたようなスカイブルーの瞳がすごく綺麗で、でもそれが冷たい印象を与える要因でもあった。
「お前、グルッペンに何て言って取り入ったん？」
「えっ、と……グルッペンって、あの…………」
男性が口にした名前は、恐らく私を拾ったあの魔王みたいな人だ。
座ったまま振り返ると、その人も後ろにいた。
たぶん合っているだろうけど、もし違ったら申し訳ないから確認のために呼んでみる。
「あの、あなたが、グルッペンさんですか？」
すると、近くにいた男性がグルッペンさん(？)を振り返って絶叫した。
「はああ？！おま、お前、名前も教えんと連れてきたん？！？！マジの誘拐やんけ！！！」
「うん？まだ名乗っていなかったのか。
そうだな、私はグルッペン・フューラーという。」
「順番が何もかもおかしいねん！！！！」
大声で叫んで息をきらした男性が、私のほうを向く。
玄関で周りの人に指示していた、ぴっちりした黒髪でメガネをかけた人だ。
「きみ、はよ家帰らな、親が心配せぇへん？」
「あ………そ、の……ええ、と…………」
親に夜中に家から叩き出されて帰れないです、なんて。
人の良さそうで苦労人っぽいこの人には、とてもじゃないけど言えそうにない。
困らせてしまうだろうから。
質問に答えられなくて意味の無い言葉ばかり零していると、グルッペンさんが私の正面まで移動してきていた。
「帰るところがあるのか？」
グルッペンさんのバリトンが空気を震わせて私の耳に届く。
グルッペンさんの深紅の瞳に捕らえられて、目が逸らせなかった。
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クロ - だ、ｗｗだいめｗｗい←タイトルでつぼった (2021年12月14日 15時) (
レス) @page44 id: f731cae52b (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - @死神れもんさん» 返信遅れてしまって申し訳ないです…！ふふ、今後の展開など楽しんで推理してもらえると嬉しいです。応援もありがとうございます！近日中に続編へ行けるよう頑張りますので、今後もお楽しみいただけると幸いです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - すみれいんさん» 返信遅れてしまってすみません。いつもコメントありがとうございます！感想などいただけると本当に励みになりますし、嬉しいです。近々続編へ移行する予定ですので、そちらもお楽しみいただけると幸いです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - レナさん» 返信遅れて申し訳ないです……！コメントありがとうございます。とても嬉しいです！そろそろ続編へ行く予定ですので、続編でもお付き合いいただけると嬉しいです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
@死神れもん - knさんまさか,ガチのかぞk((おっと、やめたほうがいいか！このお話好きです！頑張って更新してくださいね！( ´ ▽ ` ) (2020年5月10日 12時) (レス) id: 14c18b2c8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし | 作成日時：2020年4月25日 21時
