34 弱いから ページ34
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「ｯゲホ、ゴホ、ゴホｯ…は、ﾋｭ」
酷い咳と、喉で呼吸が空回る感覚で目が覚めた。
途端に、体をくの字に折って咳き込む。
カーテンの外はまだ暗い。
枕元に置いた時計は、午前2時を指していた。
「ひゅ、ゴホッ、っ……ゴホ、ｯゴホ」
必死に呼吸を整えようとしても、止まらない咳の合間に短く息を吸って、それに誘われてまた咳が出る悪循環。
苦しい。息がつらい。
小さい頃から、こういうことはよくあった。
喘息なのか、気管支が弱いのか。
親は私を病院に連れていくのを嫌がったから、医者の診断を受けたことがなくてわからないけど。
息がきれるような激しい運動はできない。
すぐに咳が出て呼吸が難しくなるから。
動物の毛や、埃っぽい場所もダメ。
これも発作が出てしまう。
ストレスだとか、精神的に揺らぐことも、発作を誘発する原因になる。
高熱が出るのも頭が痛いのも苦しいけど、慣れているからマシ。
でも、咳の発作は嫌い。
苦しいし、自分が惨めな気がするから。
私が咳き込んで苦しくても、誰も助けてくれない。
ひとりの部屋で小さくうずくまって、ぜえぜえとただ耐えることしかできない。
親は、時々廊下でうずくまる私を見て、邪魔そうに舌打ちして横を通り過ぎた。
夜中に発作が出て咳き込んでいたときは、私の部屋に来て「うるさい」と文句を言って出ていくこともあった。
息が苦しくて、でも意外と冷静な頭で考えた。
突然発作が出た原因は、恐らくストレス。
ちょっと色々と考えすぎたかもしれない。
昨日と同じ部屋で寝ているのに、今日突然起きたから、ホコリだとか環境的なものは関係ないだろうし。
「ｯゲホ、ゴホッゴホゴホ、ッ……」
咳が止まらない。苦しい。
生理的な涙まで零れてきた。
大丈夫。大丈夫だ。落ち着け。
こんなこと、今までもあったから。
大丈夫。いつか治まるまで、耐えるだけ。
ふと、明かりを点けようと思って、ベッドから立ち上がった。
思ったより足がフラついて、机の前にあるキャスター付きの椅子の背もたれに手をかける。
それを支えにしようと少し体重をかけたところで、ぐらりと体が傾いて、落下する感覚。
ガタン！！
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クロ - だ、ｗｗだいめｗｗい←タイトルでつぼった (2021年12月14日 15時) (
レス) @page44 id: f731cae52b (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - @死神れもんさん» 返信遅れてしまって申し訳ないです…！ふふ、今後の展開など楽しんで推理してもらえると嬉しいです。応援もありがとうございます！近日中に続編へ行けるよう頑張りますので、今後もお楽しみいただけると幸いです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - すみれいんさん» 返信遅れてしまってすみません。いつもコメントありがとうございます！感想などいただけると本当に励みになりますし、嬉しいです。近々続編へ移行する予定ですので、そちらもお楽しみいただけると幸いです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - レナさん» 返信遅れて申し訳ないです……！コメントありがとうございます。とても嬉しいです！そろそろ続編へ行く予定ですので、続編でもお付き合いいただけると嬉しいです。 (2020年5月15日 7時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
@死神れもん - knさんまさか,ガチのかぞk((おっと、やめたほうがいいか！このお話好きです！頑張って更新してくださいね！( ´ ▽ ` ) (2020年5月10日 12時) (レス) id: 14c18b2c8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし | 作成日時：2020年4月25日 21時
